生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

[特別リポートJIMTOF2022 vol.3] 多台持ちや複数工程を担う

11月8日~13日の6日間、都内の東京ビッグサイトで工作機械展「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF=ジムトフ2022)」が開かれた。同展はビッグサイト全館を使用する国内最大の工作機械展で、会期中に重複なしで11万4158人、重複ありで14万1948人が来場した。特別リポートJIMTOF2022の「vol.3」では、ロボット1台で工作機械を複数台担当(多台持ち)するシステムや、複数工程の作業を担うシステムを取り上げる。

[注目製品PickUp!vol.47]物流のフレキシブルで高度な自動化 /EXOTEC「Skypodシステム」

ロボットダイジェスト編集部が注目したロボット関連の製品を紹介する「注目製品PickUp!」。今回は、フランスに本社を置くEXOTEC(エグゾテック)の物流自動化ソリューション「Skypod(スカイポッド)システム」を取り上げる。日本支社「EXOTEC NIHON」の立脇竜社長は「ロボットという製品の販売ではなく、物流自動化ソリューション提案がビジネス」と言い切る。物流業界の現在のトレンド「Goods to Person(グッズ・トゥ・パーソン=G to P)」方式を体現し、物流ビジネスのフレキシブルで高度な自動化を実現する。

今年度内にAMRの群制御システム実装へ/Keigan

Keigan(ケイガン、京都府精華町、徳田貴司社長)は、2021年に自社開発した自律移動型搬送ロボット(AMR)「KeiganALI(アリ)」のユーザーインターフェース(UI)を更新しつつ、複数のロボットを同時に動かす群制御システムの今年度内の実装を目指す。ケイガン・アリはセットアップが簡単で、自律移動のSLAM(スラム)式とテープに沿って移動するライントレース式を自在に切り替えられることが特徴。大手チェーンレストランで配膳に採用された実績もある。徳田社長は「より広く使ってもらうには、エンジニアでなくても使えるUIが必要」と開発の意気込みを語る。

EV化『いつ、どこまで進むか』(後編)/ヨルグ・レジャー ABBマネージングディレクター 

電機・重工大手ABB(スイス・チューリッヒ)のロボティクス&ディスクリート・オートメーション部門はいくつかのセクションに分かれており、うちオートモーティブ・グローバルビジネスラインと呼ばれる自動車チームを統括するのがヨルグ・レジャー氏だ。「電気自動車(EV)化はもはや『実現する』『実現しない』の議論ではなく『いつなのか』『どこまで進むか』の段階に入っている」と指摘する。では、その製造現場で求められる自動化システムとは一体どのようなものなのか。

EV化『いつ、どこまで進むか』(前編)/ヨルグ・レジャー ABBマネージングディレクター

電機・重工大手ABB(スイス・チューリッヒ)のロボティクス&ディスクリート・オートメーション部門はいくつかのセクションに分かれており、うちオートモーティブ・グローバルビジネスラインと呼ばれる自動車チームを統括するのがヨルグ・レジャー氏だ。「電気自動車(EV)化はもはや『実現する』『実現しない』の議論ではなく『いつなのか』『どこまで進むか』の段階に入っている」と指摘する。「ロボット事業に関わって20年以上になるが、今ほどエキサイティングな時代はない」と笑みを見せる。

海外協働ロボットや樹脂部品など出展【前編】/ジャパン・ロボット・ウィーク

10月19日~21日の3日間、都内の東京ビッグサイト西ホールで「ジャパン・ロボット・ウィーク2022」が開かれた。洗浄総合展や先端材料技術展、表面改質展など7つの専門展を同時開催するイベントで、同時開催展と合わせ、3日間合計で3万6852人が来場した。海外ロボットベンチャー企業や周辺機器メーカーなどがジャパン・ロボット・ウィークのエリアに出展した。

有線LANタイプ発売、タブレットが緊急停止ボタン付きのティーチペンダントに/IDEC

制御機器メーカーのIDECは10月28日、市販のタブレット端末に安全機能を付与する「セーフティーコマンダー」のラインアップに、有線LAN接続に対応した「HT4P形」を追加した。セーフティーコマンダーとは、市販のタブレット端末に非常停止用押しボタンスイッチとイネーブルスイッチ(機械の手動運転を許可するスイッチ)などを外付けする装置。タブレットをティーチングペンダントのように使う場合の安全性を高められ、国際標準化機構(ISO)などの安全規格を満たすことが容易になる。タブレット端末に合わせて伸縮するため、幅広いサイズのタブレット端末に装着できる。

マイクロソフトのスタートアップ支援プログラムに採択/ラピュタロボティクス

ラピュタロボティクス(東京都江東区、モーハナラージャ・ガジャン最高経営責任者)は10月18日、米国マイクロソフトコーポレーションのスタートアップ支援プログラム「マイクロソフト・フォー・スタートアップ・ファウンダーズ・ハブ」に採択されたと発表した。同プログラムに採択されたことにより、マイクロソフトから技術支援や顧客開拓支援などを受けられる。

リーチ370mm、1.5kg可搬の超小型ロボット発売/ABB

スイスの大手ロボットメーカーのABBは10月14日、超小型の産業用ロボット「IRB 1010」を開発したと発表した。リーチは370mmで、可搬質量は1.5kgと、市販されている同等クラスのロボットと比べて高い可搬質量を確保した。設置面積は135mm×250mmで、これまで最小だった「IRB 120」より30%小さく、高密度に配置できる。 スマートウォッチなど小型部品を使った電子機器製造に適する。

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