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2023.10.30

ロボットアイデア甲子園大阪大会が開催、学生たちが火花散らす/日本ロボットシステムインテグレータ協会

ロボットアイデア甲子園の大阪大会が10月14日、大阪府泉大津市の泉大津商工会議所で開催された。ロボットアイデア甲子園は日本ロボットシステムインタグレータ協会(SIer協会、会長・久保田和雄三明機工社長)が主催するイベントで、高校や専門学校の学生がロボット活用のアイデアを競う。大阪大会では、書面審査を通過した9校11名がプレゼンテーションした。

学生たちがロボットの活用法をプレゼン

HCI奥山浩司社長(写真奥)の「ロボットアイデア甲子園!」の掛け声に合わせて参加者は拳を挙げた

 ロボットアイデア甲子園は学生たちがロボットを実際に見て感じた上で、産業用ロボットの新たな活用方法について考えてもらうことを趣旨とした大会で、開催は今年で4回目。
 大阪大会では、8月に開催されたセミナー&見学会でロボットを活用したアイデアを募り、その中から選ばれた9校11名が10月14日に泉大津商工会議所でアイデアをプレゼンした。

 大阪大会の実行委員を務めるHCI(大阪府泉大津市)の奥山浩司社長は開会式で「アイデアを精いっぱい力強く発表してほしい」と学生に対してエールを送った。

最優秀賞はベビーカーロボ

制限時間5分と限られた時間の中で学生たちは個性あふれるアイデアを発表した

 学生たちは災害救助ロボや配管の洗浄ロボ、洗濯した衣類をたたむロボなど多様な分野でロボットの活用方法を発表した。ロボット関連企業の技術者や大学のロボット研究者による審査を経て、ベビーカーに坂道走行のアシスト機能や防音機能などを加えたベビーカー型ロボット「ネコロン」を提案した市岡高等学校の戸篠俐恵瑠さんが最優秀賞を受賞した。
 「前回大会に出場時は最優秀賞に選ばれず悔しい思いをした。今年は最優秀賞に選ばれてとてもうれしい」と戸篠さんは喜びを語った。

iREX2023で全国大会

最優秀賞に輝いた市岡高等学校の戸篠俐恵瑠さん(左)と最優秀賞を授与した南出賢一泉大津市長

 大阪大会審査委員長を務めた大阪工業大学基礎工学部の野田哲男教授は「上位の差はわずかだった。これまでも大阪大会は激戦区だったが、さらにレベルが上がったと感じる。大阪大会を勝ち抜くことの厳しさを後輩たちにも伝えていってほしい」と大阪大会を総括した。
 HCIと連携してロボットの活用に取り組む泉大津市の南出賢一市長は「ロボットの活用に関する素晴らしいアイデアがあれば、泉大津市にぜひ実装したい」と話した。

 12月2日には、都内の「2023国際ロボット展(iREX2023)」の会場に各地方大会の最優秀者を集め、全国大会を開催する。大阪大会で最優秀賞に輝いた戸篠さんも、大阪代表として全国大会に出場する。

(ロボットダイジェスト編集部 斉藤拓哉)

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