[気鋭のロボット研究者vol.10]「測る」なくして「ロボ」はない【後編】/静岡理工科大学 飛田和輝准教授
人とロボとのアンサンブルへ
周囲を認識してロボットの動きに反映するシステムを開発し、福祉向けの車いす誘導ロボットや視覚障害者の支援ロボットを開発する飛田准教授。これまでよりもう一段階踏み込んだ研究が、人の動きを察して動けるロボットの開発だ。
「センサーで周囲を認識するだけでなく、次はどう動くのかを予測し、それに合わせて動けるようにしたい」と強調する。
協働ロボットの登場で、人とロボットが同じスペース、同じ工程で一緒に作業する機会は増える。そうした時の、よりスムーズな協調を目指すという。
人の動きに合わせてロボットを動かすには、どんな方法がいいのか――。飛田准教授は、自身の趣味であるトロンボーンの演奏から着想を得た。「ロボットに人と合奏(アンサンブル)させる」(飛田准教授)。
飛田和輝(とびた・かずてる)
静岡理工科大学 理工学部機械工学科 准教授
2002年電気通信大学大学院電気通信学研究科機械制御工学専攻博士後期課程修了、同大学サテライトベンチャービジネスラボラトリ研究員。04年日本精工。12年電気通信大学非常勤講師、15年自治医科大学客員研究員。18年から現職。1997年日本機械学会畠山賞、2004年精密工学会高城賞受賞。1975年生まれ44歳。東京都出身。中学からトロンボーンを演奏し、現在でも年に1回ほどの演奏会に参加する。
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