ロボットハンドを新開発、自社展で披露/デンソーウェーブ
デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、相良隆義社長)は電動式ロボットハンド「インテリジェントグリッパ」を新たに開発し、自社展示会「DENSO Robotics Expo (デンソー・ロボティクス・エキスポ、DREx)2022」で参考出展した。
最大の特徴は、爪の部分に「近接覚センサー」を内蔵したこと。近接覚センサーとは、物体の位置や向きを非接触で検出するセンサー。つかむ対象物に実際に触れる前に位置や姿勢、サイズを判定できるため、食品をはじめとした不定形物や軟らかい物の搬送などに力を発揮する。
加えて、同社製の最新ロボットコントローラー「RC9」で爪の開閉を制御できるため、ロボットとハンドをリアルタイムで統合制御できるのもポイントだ。
DREx2022ではインテリジェントグリッパを使い、サンドイッチを番重(食品を入れる樹脂コンテナ)から取り出して棚に陳列するデモを披露した。
この他、細長いアクリル板を持たせた協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」の動きに合わせ、インテリジェントグリッパが距離や向きを一定に保ちながら追従するデモも見せ、近接覚センサーの特徴を分かりやすく来場者に示した。
DREx2022は3月3日~31日にかけ、リアル会場とオンラインでそれぞれ開催された。リアル会場では東京、大阪、愛知の順番で開かれ、全体で約2000人が来場。インテリジェントグリッパの他にも、協働ロボットの新製品「COBOTTA PRO(コボッタプロ)」のデモなどに大きな注目が集まった。
(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史、動画撮影・西塚将喜)