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2023.10.03

遠隔ロボットでデータセンター保守の実証実験を開始/NTT Com、東京ロボティクスほか

エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(NTT Com、東京都千代田区、丸岡亨社長)や東京ロボティクス(東京都文京区、坂本義弘社長)は共同で、データセンターの運用保守業務にリアルタイム遠隔制御ロボットを活用する実証実験を10月に開始する。アームの先端にカメラとライトを搭載した移動式ロボットを使い、サーバーの稼働状態を示すランプの確認などを遠隔地から行う。「将来的にはデータセンターの保守運用だけでなく、さまざまな分野にロボットのリアルタイム遠隔制御を提案したい」とNTT Comの新規事業責任者の丸山純平主査は意気込む。

専用ロボットを開発

データセンターの運用保守専用に開発したTogrus-DC

 NTT Com、東京ロボティクス、NHNテコラス(東京都港区、白倉章照社長)、E-MARK(イーマーク、東京都新宿区、木村和哉社長)の4社は共同で、リアルタイム遠隔制御ロボットをデータセンターの運用保守に使用する実証実験を10月に開始する。
 NHNテコラスが利用しているNTT Comのデータセンターで、NTT Comと東京ロボティクスが開発したロボットをE-MARKが使い、保守運用の業務を行う。

 使用するのは専用に開発したロボット「Togrus(トグラス)-DC」。6軸アームを搭載する移動式のロボットで、アーム先端にカメラとライトを搭載する。データセンターのラック内に並べられたサーバー機器の稼働ランプの確認などができる。
 トラブルが発生した際の初動対応や、定期巡回などの業務を担える。

Togrus-DCについて説明する東京ロボティクスの坂本義弘社長

 「ラックの全領域を確認できる広い作業エリアを確保しながらも、アームの制御ができなくなる特異点(特異姿勢)は回避するようアームの設計などを工夫した」と東京ロボティクスの坂本社長は言う。

 アームを畳むと台車のサイズ内に収まるコンパクト設計で、鋼材を格子状に組んだグレーチング床でも走行できる。空調などをコントロールするための通路端の仕切り「アイルキャップ」の開閉も可能だ。
 移動や確認動作などはマニュアル操作ですることもできるが、半自動や自動でもできる。

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