生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2023.10.27

イベント

協働ロボットの活用セミナーと見学会をIDECファクトリーソリューションズで開催/長野県産業振興機構

長野県内の企業支援や地域の産業振興に取り組む長野県産業振興機構(NICE)は、9月22日、協働ロボットシステム構築を支援するシステムインテグレータ(SIer、エスアイアー)のIDECファクトリーソリューションズ(愛知県一宮市、武仲清貴社長)で協働ロボットの活用セミナーと見学会を開催した。参加者は座学と実機の見学を通じ、協働ロボットへの理解を深めた。

 

テーマは協働ロボット

 NICEは9月22日、「協働ロボット活用に向けて」をテーマとしたセミナーと見学会をIDECファクトリーソリューションズの本社で開催。協働ロボットに関心を持つ長野県内の製造業各社から27人が参加した。

 セミナーの冒頭には、IDECファクトリーソリューションズの武仲社長や鈴木正敏取締役らが登壇し、会社概要や協働ロボットの特徴などを紹介。続いて、セーフティー推進部の岡田和也部長が協働ロボットユーザーの安全確保について解説した。協働ロボットは適切なリスクアセスメント(リスクの分析と対処)による対策を講じれば、安全柵なしで人と同じ空間で作業できる。そのため、岡田部長は「SIerとロボットユーザーがリスクについてしっかりと話し合うことが重要」と強調した。

実機見学も

センターに展示された段ボール箱の積み下ろし作業の自動化デモ

 その後、本社併設の「協調安全ロボットテクニカルセンター」や本社の見学会も開かれた。
 テクニカルセンターには、安川電機やデンマークのユニバーサルロボット(UR)、中国のJAKA(ジャカ)など多様なメーカーの協働ロボットシステムが一堂に展示されている。中でも、安川電機の協働ロボットとJAKAの協働ロボット、そしてデンマークのMiR(モバイル・インダストリアル・ロボット)の自律走行搬送ロボット(AMR)「MiR1000」を使用した段ボール箱の積み下ろし作業の自動化デモなどに注目が集まった。

無線通信技術を応用し、エレベーターを自律昇降するAMR

 続いて、参加者は本社工場に移動し、生産ライン上でのAMRの活用事例を見学。無線通信技術を応用することで、人が介在しなくてもAMRが自律的にエレベーターに乗って行き先の階まで昇降する様子に、参加者は大きな関心を寄せた。
 また、システムに取り入れた安全対策などに興味を示す参加者も多く、IDECファクトリーソリューションズの技術者との間で活発な質疑応答を交わした。                     

(ロボットダイジェスト編集部 山中寛貴)

TOP