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2023.04.25

連載

[注目製品PickUp! vol.51]コスパやサービスを武器に拡販/ハイウィン「RAシリーズ」

編集部が注目したロボット関連の製品を紹介する連載企画「注目製品PickUp!」。今回は、台湾のハイウィン(日本法人:神戸市西区、林育志代表取締役副社長)の産業用ロボットから、6軸垂直多関節ロボット「RAシリーズ」をピックアップした。同社はもともと各種モーターやボールねじ、直動案内機器(リニアガイド)などを開発、製造する機械部品メーカーであり、自社製品を組み合わせてロボットを開発することで、高いコストパフォーマンスを実現した。周辺機器にも自社製品を活用でき、ロボットシステムの概念検証まで引き受けるなど、事業領域の広さとサービス力を武器にロボット導入を提案する。

主要なコア部品を内製

 ハイウィンの6軸垂直多関節ロボット「RAシリーズ」は、可搬質量が5~30kgの中小型ロボットだ。RA605は5kgで、RA610は7~12kg。RA620は20~30kgで、RAシリーズ全体で8機種ある。教示作業者の立ち位置を設定することで直感的に手動操作ができるなど、操作性が高い。グローバルで2012年に発売した。
 昨年11月に神戸本社の新本社工場が稼働を開始するなど日本国内でもサポート体制が確立したのを受け、今後PRに力を入れる。

RAシリーズの中でもコンパクトなRA605

 産業用ロボットとして標準的な性能や機能を持ち、コストパフォーマンスや信頼性の高さが強み。同社はサーボモーターやボールねじ、リニアガイド、ベアリングなどさまざまな機械部品を手掛けており、サーボモーターやベアリングなどロボットを構成する主要なコア部品を自社製品でカバーする。


ユーザーにもSIerにも優しい

「ハイウィンだからこそ実現できるサービス力だ」と佐伯篤志営業技術部次長

 コア部品を内製することのメリットは大きい。外部から購入するよりも安く調達できるのはもちろん、納期や品質管理の面でも有利だ。例えば、新型コロナウイルスが猛威を振るった21年から22年ごろには、サーボモーターなどの納期の長期化が業界内外で問題になったが、同社のロボットの納期は大きく変わらなかった。

 同社がさまざまな機械部品を手掛けることは、ロボットメーカーとしての強みになるだけでなく、顧客であるロボットユーザーや、メーカーとユーザーの間に立ちシステムの設計・製作を担うシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)にもメリットがある。
 ロボットシステムにはロボット本体を始め、ストッカーや機器へ製品を運ぶ搬送装置などが必要だが、同社はその要所に自社製品を適用できるため、製作コストを圧縮できる。調達の簡便化にもつながり、SIerには大きなメリットだ。

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