内覧会で協働ロボットシステムの新製品を発表/オークマ
必要な時に、必要な工作機械を自動化
オークマがOMF2023で発表したOMR20は、20kg可搬のファナック製の協働ロボットと移動式台車を組み合わせたシステムで、主にワーク(被加工物)の着脱作業を自動化する。簡単に移設できる使い勝手の良さが特徴で、システムの調整にかかる時間はわずか10分以内だという。
会場では立形マシニングセンタ「MB-46VⅡ」と組み合わせた自動化システムとして展示し、ワークの着脱作業を自動化するデモを披露した。栗山和俊執行役員は「必要な時に、必要な工作機械を自動化できるため、生産効率化を実現できる」と強調する。
OMR20のターゲットは多品種少量生産を手掛ける中小規模の金属加工会社。独自開発のロボット操作パネルやソフトウエアを搭載しており、最大10台の同社製工作機械と最大30種類のワークまでを事前に登録できる。
工作機械のオペレーターなら簡単に扱える
同社は昨年11月に東京都内で開催された工作機械見本市「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」で、10kg可搬のファナック製の協働ロボットを使った「OMR10」を披露した。今回のOMF2023でOMR20を発表し、協働ロボットシステムのラインアップを拡充した格好だ。
OMF2023にはOMR20の他、複合加工機やコンピューター数値制御(CNC)旋盤の機内で稼働するビルトインタイプのロボットシステム「ARMROID(アームロイド)」や、工作機械やロボット、各種周辺機器で構成された加工セルを制御する専用コントローラー「smarTwinCELL(スマートツインセル)」なども展示した。家城淳社長は「システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)に頼らずとも、工作機械のオペレーターなら簡単に操作できる自動化ソリューションを目指した」と説明する。
OMFは2年に一度、西暦奇数年に本社で開催される内覧会。今回のOMF2023には会期4日間で6000人以上が来場した。
(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)