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2024.09.12

連載

[連載コラム:いまさら聞けないキーワード]vol.08 近接センサー

最近よく聞く言葉だけど、「それどんな意味?」と聞かれたら自信を持っては答えにくい――。そんな言葉はありませんか? 新連載コラム「いまさら聞けないキーワード」では、そんなロボット業界のキーワード・新ワードを紹介します。今回は、前回の3Dビジョンセンサーに続くセンサー類で、ものの存在や接近を検知する近接センサーです。

 ロボットシステムをはじめFA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)システムを構築するうえで欠かせないのが各種センサーです。次の工程をスタートするトリガーにしたり、検品や検査に用いたりします。近接センサーは、ものの存在や接近を非接触で検知するセンサーです。

 ものの存在や接近を検知するには、物理的な接触で検知するリミットスイッチなどもありますが、非接触で検知するのが近接スイッチです。センサーの種類としては誘導形、静電容量形、超音波形、磁気形などがあります。長寿命で、ほこりや油といった悪環境に強い(静電容量形を除く)メリットがありますが、検知距離が短く、センサー同士が干渉しないよう設置する必要があるなどのデメリットもあります。

人工知能(AI)を組み合わせることで、より高機能な「近接覚センサー」として製品化された例も

 金属を検知する誘導形、プラスチックや液体も検知する静電容量形といったように、ものの種類や構造、使い方に応じて選択します。金属のみを検知する誘導形近接センサーは、例えばプラスチック越しに金属部品を検知することもできます。ロボットシステムでは、ロボットハンドやアーム本体、ものを載せるステージやコンベヤー上などに設置されます。

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