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2024.12.10

「工作機械&ロボット」の最前線がここに!【その1】/JIMTOF2024

11月5日~10日までの6日間、都内の東京ビッグサイトで「第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF〈ジムトフ〉2024)」が開かれた。同展は日本最大の工作機械見本市で、東京ビッグサイト全館を使って開催され、12万9018人(重複なし)が来場した。最大のトレンドは「自動化」で、産業用ロボットを組み込んだシステムが会場内の至る所で展示された。ロボット以外の自動化機器の展示もあり、ロボットを切削機として使う提案も目立った。

自動化が最大のトレンドに

東京ビッグサイトの全館を使って開催

 JIMTOFは世界4大工作機械見本市の一つに数えられる大規模展示会だ。東京ビッグサイトの東・西・南の全ホールを使い、1262社が合計5743小間で出展した。最新技術を披露する技術ショーとしての性質が強く、参考出展や世界初披露の製品・システムが数多く並んだ。
 今回展の最大のトレンドといえば「自動化」だ。工作機械の前に協働ロボットを据え付けて被加工材(ワーク)の付け替えを自動化するのは当たり前で、さらに一歩進んだ自動化提案をする企業も多かった。

ヤマザキマザックは125kg可搬の自動化セルシステム「Ez LOADER 125i」を初披露

 全出展者の中でも最大級のブースを構えた大手工作機械メーカーのヤマザキマザックは、125kg可搬の垂直多関節ロボットを活用した自動化セルシステムの新製品「Ez LOADER(イージーローダー) 125i」を初披露した。
 同シリーズではこれまで、ファナックの協働ロボット「CRXシリーズ」を使っていたが、最大可搬質量や動作速度をさらに向上させるために協働型ではない垂直多関節ロボットを採用した。
 堀部和也常務執行役員は「協働ロボットによる従来品と同様、『いかに簡単に使えるか』を重視して開発した。数値制御(NC)装置の画面上から対話形式で必要な情報を入力するだけで、ティーチング(教示)レスでロボットシステムを操作できる」と説明する。
 ブースでは、複合加工機「INTEGREX(インテグレックス) i-450H」と組み合わせた自動化システムとして展示。半導体製造装置などに使用される大型スクリュー部品をイメージしたワークの着脱作業のデモを実演した。

ガントリーローダーと協働ロボットを組み合わせた自動化システムを展示した村田機械

 村田機械(京都市伏見区、村田大介社長)は「夜間安心生産」「寄せ止め生産」「拡張システム生産」「バー材多品種計画生産」の4つのテーマ別に自動化システムを展示。製造現場の人手不足を解消するソリューションの提案に気を吐いた。
 減産時に複数の製品の生産ラインを集約して効率を高める「寄せ止め生産」のエリアでは、平行2主軸旋盤「MW120Ⅱ」にガントリーローダーや協働ロボットを組み合わせて展示。協働ロボットがばらばらに積まれた2種類のワークをピッキングしてMW120Ⅱに供給し、加工後のワークをガントリーローダーで高速搬送する一連のデモを披露した。
 工作機械事業部販売本部販促企画グループの小川秀樹統括は「ばら積みピッキングのようなアプリケーション(応用事例)には協働ロボットが有効活用できる。ガントリーローダーと協働ロボットは共存できるとアピールするため、今回のデモを企画した」と話す。

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