「工作機械&ロボット」の最前線がここに!【その1】/JIMTOF2024
自動化が最大のトレンドに
全出展者の中でも最大級のブースを構えた大手工作機械メーカーのヤマザキマザックは、125kg可搬の垂直多関節ロボットを活用した自動化セルシステムの新製品「Ez LOADER(イージーローダー) 125i」を初披露した。
同シリーズではこれまで、ファナックの協働ロボット「CRXシリーズ」を使っていたが、最大可搬質量や動作速度をさらに向上させるために協働型ではない垂直多関節ロボットを採用した。
堀部和也常務執行役員は「協働ロボットによる従来品と同様、『いかに簡単に使えるか』を重視して開発した。数値制御(NC)装置の画面上から対話形式で必要な情報を入力するだけで、ティーチング(教示)レスでロボットシステムを操作できる」と説明する。
ブースでは、複合加工機「INTEGREX(インテグレックス) i-450H」と組み合わせた自動化システムとして展示。半導体製造装置などに使用される大型スクリュー部品をイメージしたワークの着脱作業のデモを実演した。
村田機械(京都市伏見区、村田大介社長)は「夜間安心生産」「寄せ止め生産」「拡張システム生産」「バー材多品種計画生産」の4つのテーマ別に自動化システムを展示。製造現場の人手不足を解消するソリューションの提案に気を吐いた。
減産時に複数の製品の生産ラインを集約して効率を高める「寄せ止め生産」のエリアでは、平行2主軸旋盤「MW120Ⅱ」にガントリーローダーや協働ロボットを組み合わせて展示。協働ロボットがばらばらに積まれた2種類のワークをピッキングしてMW120Ⅱに供給し、加工後のワークをガントリーローダーで高速搬送する一連のデモを披露した。
工作機械事業部販売本部販促企画グループの小川秀樹統括は「ばら積みピッキングのようなアプリケーション(応用事例)には協働ロボットが有効活用できる。ガントリーローダーと協働ロボットは共存できるとアピールするため、今回のデモを企画した」と話す。