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2024.12.23

超軽量ロボットは片手で持てる、日本法人設立しショールームも開設/REALMAN ROBOTICS鄭随兵CEOインタビュー

中国の協働ロボットメーカーRealMan Intelligent Technology(リアルマン・インテリジェント・テクノロジー)が日本法人REALMAN ROBOTICS(リアルマンロボティクス、東京都江東区、易峰社長)を設立し、12月から本格的に営業を開始した。リアルマンロボティクス本社にはショールームも併設し、さまざまなタイプの実機を常設展示する。日本法人の開業に合わせて来日した創業者の鄭随兵最高経営責任者(CEO)に、同社の強みや日本市場参入の狙いを聞いた。

AMRなどへの搭載に最適

中国・北京に本社を置くRealMan Intelligent Technologyの鄭随兵CEO

――まずは日本法人の設立おめでとうございます。日本に進出した理由を教えてください。
 一つは、少子高齢化でロボットのニーズが今後ますます大きくなることです。私が創業した背景の一つが中国の少子高齢化だったので、同様に少子高齢化が課題となっている日本ならチャンスがあると考えました。また日本はロボット大国で、ロボット関連の技術開発も進んでいます。日本は東南アジアなど他国への影響力が大きく、日本で評価されれば他国でも展開しやすくなります。まずは日本を皮切りに、グローバル展開を進めていければと考えています。

ECOシリーズのロボットを片手で軽々と持つ日本法人の易峰社長

――御社の製品の特徴は?
 一つは「超軽量」ですね。例えば先日発売した2kg可搬・リーチ長355mmで6軸制御の協働ロボット「ECO62-B」の本体質量はわずか3.3kgです。これはかなり小型のロボットですが、より一般的なサイズである5kg可搬・リーチ長610mmの6軸協働ロボット「RM65-B」でも本体質量は7.2kgです。5kg可搬というのは定格負荷で、姿勢などに制限は出ますが最大9kgまで扱えます。協働ロボットは一般的に通常の産業用ロボットより軽く、台車で運べるほどの製品が多いですが、それでも数十kgはあります。一方リアルマンのロボットは、台車どころか片手で持てる程度の重さです。

AMRに昇降機構とロボットアームを搭載した小売店向けの品出しロボットシステム

――軽量であることのメリットは?
 何かに搭載して使うなら、軽いに越したことはありません。自律移動型搬送ロボット(AMR)や4足歩行のイヌ型ロボットに搭載したり、ヒト型ロボットの腕に使うこともできます。実際、AMRなどのメーカーがわが社のロボットを購入して二次開発して使うケースもよくあります。軽ければ重量バランスを取りやすくなるだけでなく、バッテリーの持ちもよくなります。昨今はヒト型ロボットが注目を浴びていますが、「ヒト型なら腕の重さも人間の腕程度」が理想でしょう。

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