
日本ですべきことは、ただ一つ。たった一つ【後編】/KUKA Japan 大田紘新社長インタビュー
産業用ロボットの世界四強メーカーの一つ、ドイツのKUKA(クカ)。その日本法人、KUKA Japan(横浜市保土ヶ谷区)の社長に大田紘氏が就任した。今年7月に着任したばかりで「まだまだ勉強不足」と謙遜しながらも、「ライバルメーカーの多い日本市場でKUKAがすべきことは、ただ一つ」と断言する。後編では現況分析も踏まえながら、今後の方針や意気込みを聞いた。
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産業用ロボットの世界四強メーカーの一つ、ドイツのKUKA(クカ)。その日本法人、KUKA Japan(横浜市保土ヶ谷区)の社長に大田紘氏が就任した。今年7月に着任したばかりで「まだまだ勉強不足」と謙遜しながらも、「ライバルメーカーの多い日本市場でKUKAがすべきことは、ただ一つ」と断言する。後編では現況分析も踏まえながら、今後の方針や意気込みを聞いた。
産業用ロボットのウェブマガジン「ロボットダイジェスト(ロボダイ)」では今回、「夏期集中講座」と題して押さえておくべき基本的なポイントを5日間にわたって解説する。4日日はロボットの構成要素や周辺機器と、システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)の役割、そしてロボットシステムの導入フローや導入コストなどについて解説する。今回は情報量が多めだが、多くの人が一番興味がある導入方法や価格についての講義なので、しっかりついて来てほしい。
今年で創業30周年を迎えるエス・イー・ティー(SET、愛知県蒲郡市、高橋良昭社長)は、自動車産業を中心に自動化を手掛けるシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)だ。顧客の要望やコストを踏まえた提案を心がける。「自動車産業向けの自動化は洗練されており、そのノウハウは他業種にも転用できる」と高橋社長。最近では、食品産業からの引き合いもある。
厨房用ロボットシステムなどを開発するチトセロボティクス(東京都台東区、西田亮介社長)は7月1日、毎月定額料金を支払うことでロボットシステムを利用できるサブスクリプション(サブスク)サービス「Chitose Robot Servises(チトセ・ロボット・サービシズ)」を開始した。
工作機械メーカーの豊和工業は昨年、ロボットのシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)事業に参入した。昨年や一昨年の展示会では、ロボットを使った旋盤用チャックの自動爪(ジョー)交換システムなどを披露した。また最新の設備ではなく、工場で稼動する古い設備を自動化するシステムも提案。「未来の工場ではなく、今の工場に導入できるものを」と渡辺健司取締役機械事業部長はアピールする。
名古屋市と名古屋工業大学の産学官金連携機構(機構長・江龍修同大学副学長、※編集部注:金は金融機関のこと)は2020年7月から「ロボット・AI・IoT導入及びサイバーセキュリティ対策 専門人材育成講座」を開講する。5月28日から受講申し込みの受け付けを開始した。今回は①人工知能(AI)・モノのインターネット(IoT)導入②ロボット導入③サイバーセキュリティー対策――の3つの領域で講座を開く。IoTやサイバーセキュリティーの専門知識を持つ大学教授や、ロボットシステムの構築を担う地元のシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)の社員などが講師を務める。名古屋市と同機構は講座を通じ、それぞれの領域で高い専門性と実践的な問題解決力を兼ね備えた人材を育成する考え。
名古屋市千種区に本社を置くシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のマクシスエンジニアリング(水野敬三社長)。顧客ニーズへの対応力を強みに持つが、浅野好文常務執行役員は「このままだと『言われたことしかできない』会社になる恐れがある」との危機感も抱く。「受け身体質」から脱却し、創造力を持った企業を目指すため、自社ブランド商品の新規開発や拡販に注力する。今後は、デジタル技術で事業を革新する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」時代を見据え、「デジタル支援型のSIerを目指す」との将来像を掲げる。
ロボットシステムの設計や製作を担うシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を紹介する連載企画「SIerを訪ねて」。15回目の今回は、名古屋市千種区に本社を置くマクシスエンジニアリング(水野敬三社長)を訪ねた。SIerとしての強みは、勘所を押さえた要件定義をするための傾聴力と、スマート(知的)な装置を構築する技術力だ。「けん玉ロボット」などのユニークな取り組みも同社の大きな特徴だ。
愛知県に本社を構える松栄テクノサービス(愛知県長久手市、加藤正己社長)は、ロボットのメンテナンス事業に強みを持つ。他にもロボット関連の事業を抱え、これからは現場に適したロボットシステムを提案する「エンジニアリング事業」や協働ロボットの導入をサポートする「企画開発事業」などにも力を入れる考えだ。また、FA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会、会長・久保田和雄三明機工社長)のメンバーと協力して、中小企業がロボットを導入しやすくするための取り組みも進める。
今回紹介するシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)は、愛知県に本社を構える松栄テクノサービス(愛知県長久手市、加藤正己社長)。メンテナンス事業に強みを持ち、ロボットの動作変更や、年に1度や数年に1度の忘れがちな作業であるバッテリーや潤滑油(グリス)の交換などを請け負う。トラブルなどで生産ラインが止まることのないようにサポートし「ロボットの力を100%発揮できるようにして、生産性を高めるお手伝いをする会社」と豊重広泰常務は分析する。