
[SIerを訪ねてvol.23]機械の知見が強み/三宝精機工業
全国のシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を紹介する本連載。今回取材した三宝精機工業(横浜市戸塚区、金子一彦社長)は、工作機械のオーバーホールやレトロフィットが本業だ。その技術をコアに、ロボットSIerとして工作物(ワーク)の搬送や組み付けなど、金属加工を中心に自動化を提案する。工作機械の知見を生かした従来からのSIer事業に加え、現在は協働ロボットの活用にも意欲的に取り組む。
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全国のシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を紹介する本連載。今回取材した三宝精機工業(横浜市戸塚区、金子一彦社長)は、工作機械のオーバーホールやレトロフィットが本業だ。その技術をコアに、ロボットSIerとして工作物(ワーク)の搬送や組み付けなど、金属加工を中心に自動化を提案する。工作機械の知見を生かした従来からのSIer事業に加え、現在は協働ロボットの活用にも意欲的に取り組む。
hakkai(ハッカイ、新潟県南魚沼市、関聡彦社長)は、樹脂部品の一貫生産を得意にする中小企業だ。特に10mm以下の微細で精密な樹脂部品の量産加工に強みを持つ。樹脂成形の生産現場には古くから産業用ロボットを導入してきたが、今年1月には自社開発のロボットシステムを稼働させた。関社長は「自動化は樹脂部品にパーツを付加し、価値も付加する一手」と胸を張る。
ブラザー工業は4軸の垂直多関節型のローディングシステム「BV7-870」を2019年5月に発売した。自社製工作機械の専用オプションで、軸数を4軸に絞って扱いやすくしたのが大きな特徴だ。ロボットに不慣れな中小企業などに自動化の第一歩を踏み出してもらう狙いで、最近はストッカーなども含めた標準パッケージの拡充や提案にも力を注ぐ。前編ではBV7-870の特徴などを詳しく解説する。
オフィスエフエイ・コム(栃木県小山市、飯野英城社長)は、国内大手のシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)だ。本社に近い「東間々田工場」内にあるロボットシステムのショールーム「スマートファクトリー・コンダクター・ラボ(スマラボ)小山」では、各社のロボットや周辺機器を使ったシステムを展示する。飯野社長は「スマラボ小山はSIerの弱点を打破したくて開設した。一連の取り組みの原点」と話す。今回は、その原点にお邪魔した。
相模原市などが出資するさがみはら産業創造センター(略称=SIC、相模原市緑区、橋元雅敏社長)は、1999年の設立時から起業家・ベンチャー企業の支援や地域の産業振興に取り組んできた。近年は特に、相模原市の産業政策の一環として、産業用ロボットの導入による地元企業の競争力強化や、地域のロボット産業育成の支援に力を入れる。近年、企業のニーズが変化し、導入支援の中身が変わってきたという。SICが運営する「さがみはらロボット導入支援センター」の川下敬之所長に話を聞いた。
高機能繊維商社のテイアイテイ(千葉県柏市、竹ノ内至秀社長)は、シリコーンコーティングした特殊な生地「シリコテクス」を武器に、ロボット保護カバー市場に参入を図る。4月には、シリコテクスを使用した協働ロボット用の保護カバー「RobotFit(ロボットフィット)」を発売した。「伸縮性が高いため、ロボットアームの動作に追従でき、着脱も容易。形状をシンプルにできるため、コストも抑えられる」と諏訪秋彦開発営業課長は言う。
産業用ロボット、自動認識機器、制御機器メーカーのデンソーウェーブ(愛知県阿久比町)の社長に相良隆義氏が就任した。相良氏はロボットユーザーとしての経験を生かし、「ユーザー目線での製品開発を強化し、顧客の生産性向上をトータルで支援したい」と意気込む。ロボット事業では人工知能(AI)や3次元(D)ビジョンシステムの分野を強化し、自動化できていない領域の自動化に貢献する考えだ。また、今後は事業部間の連携も推進し、ロボットや自動認識機器など社内のリソースを組み合わせたトータルソリューションの開発にも注力する。
近年、ロボットや自動化機器を扱う企業がショールームを開設するケースが増えている。しかし新型コロナウイルス禍の影響で、遠方からの訪問や大人数での視察などがしにくい状況が続く。そこで、ロボットダイジェストの記者が読者に代わってショールームを訪問するのが、新連載「ショールーム探訪」だ。第1回では、プラスオートメーション(東京都港区、飯間卓社長)のR&D/デモスペース「cube(キューブ)」を取り上げる。
米国の3DプリンターメーカーのMarkforged(マークフォージド)はロボットユーザーやシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)に向け、自社製の3Dプリンターを使ったロボットハンドの爪の製作を提案する。爪は従来、切削加工で製造するケースが多かったが、3Dプリンターによる積層造形に置き換えるとどういうメリットがあるのか? 日本法人の奥野仁孝アプリケーションエンジニアは「トータルコストや製造リードタイムを大幅に削減できる」と述べる。
自動車用の各種スイッチ部品を製造、販売する松田電機工業所(愛知県小牧市、松田佳久社長)は2020年10月、協働ロボット用の配線収納装置「スマートアレンジシステム」を発売した。電源ケーブルやエアホースなどのたるみをすっきりと収納でき、作業者や周辺の設備との接触を防いで断線リスクを低減する。デンマークのユニバーサルロボット(UR)の協働ロボットに特化しており、21年度に1000台の販売を目指す。