[特別企画 新ロボット展 in 2020年愛知vol.4]火の国のSIer、愛知で受注を伸ばす/シナジーシステム
名古屋に営業所を設置
シナジーシステムは、「火の国」とも呼ばれる熊本県にあるロボットSIerだ。医療機器メーカーから独立した上村社長が2004年に立ち上げた会社でFA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会、会長・三明機工久保田和雄社長)の幹事会社でもある。
以前は九州だけで事業を展開していたが、 取り引きがあった商社の勧めもあって中部圏に進出。13年に名古屋商工会に入り、16年に名古屋事務所を設立した。16年の熊本地震を機に中部圏での営業活動にさらに注力するようになり、18年に名古屋事務所を営業所を格上げ。「いまや売り上げの8割は中部地方」と言う。
中部の市場に参入したことで売上高は倍増したが、さらなる顧客開拓のためRTJへの出展を決めた。
内製に徹底的にこだわる
コーヒーを入れるシステムなど製作
複数メーカーのロボットを展示
来年のRTJでは、複数のメーカーのロボットを少なくとも3台以上は使って、生産ラインとして展示する方針だ。
「可搬質量などが近いロボットでも 製品ごとに得意な作業や細かい部分の仕様などは異なる。それらを比較できるようにしたい」と話す。来場者の困りごとなどじっくり聞けるよう、商談スペースも設ける。
「シナジーシステムが掲げるのは『構想からの最適効果』。全体像を決める構想設計から、細かい部分の詳細な設計、部品加工、組み立てまでを全て自社でやることで、ロボットシステムの全体最適化が図れる。こうしたコンセプトをRTJに来場する多くの人に知ってもらい、SIerとしての認知度を上げていきたい」と上村社長は語る。
(編集デスク 曽根勇也)