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2023.01.26

プログラミング時間を最大9割削減、協働ロボがすぐに使える/オンロボット

デンマークに本社を置くOnRobot(オンロボット)は1月20日、協働ロボット用のアプリケーション・サポート・プラットフォーム「D:PLOY(ディプロイ)」を発売した。ロボットシステムを構築する際のプログラミングなどの時間を大幅に短縮できる。「革新的なこの製品があれば、中小企業という巨大な未開拓領域へのロボット導入を一気に加速できる」とエンリコ・クログ・アイベルセン最高経営責任者(CEO)は言う。

中小企業の自動化を加速できる

パレタイズシステムでは動作プログラミングの時間を9割削減

 ディプロイは、アプリケーション開発をサポートするソフトウエアと複数メーカー対応のロボットコントローラーを組み合わせたような製品だ。
 協働ロボットを使ったシステムの立ち上げ時間を大幅に短縮する製品で、動作プログラムの作成にかかる時間を最大9割削減する。

「アプリケーション構築を簡単に」と話すアイベルセンCEOは今回のために来日

 「ロボットや関連機器は扱いやすくなってきたが、システムを組んで望む用途に使えるようにするアプリケーションの構築はまだまだ難しいのが現状だ。それを簡単にするのがディプロイ。この製品があれば、中小企業という巨大な未開拓領域へのロボット導入を一気に加速できる」とアイベルセンCEOは言う。

複数メーカーに対応

マシンテンディングではプログラミング時間を83%削減

 ファナックや安川電機、ユニバーサルロボット、テックマンロボットなど、主要な複数メーカーの協働ロボットに対応し、ディプロイにロボットを接続するだけでその機種が自動認識される。
 アーム先端に取り付けるグリッパーなどのエンドエフェクターはオンロボット製品のみの対応だが、こちらも接続するだけで認識される。また自動認識には対応しないが、その他のセンサーやコンベヤーなどの周辺機器も接続でき、拡張性も備える。

 機器が自動認識されれば、あとは作業領域を設定し、用途ごとに異なるいくつかの項目を入力するだけでロボットを稼働させられる。動作経路は自動で最適なものが生成され、技術者がプログラミングをする必要はない。稼働開始後は、ディプロイを通してリモートモニタリングが可能だ。

 ピック&プレースやパレタイジング、マシンテンディング(加工機への被加工物の付け外しなどの作業)など、用途ごとにラインアップする。

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