大幅な増収増益、バーチャル技術の活用を一層推進/平田機工
平田機工は5月25日、都内で2023年3月期の決算説明会を開催した。売上高は前年同期比16.9%増の784億4300万円、営業利益は同53.5%増の59億2000万円、経常利益は同36.3%増の58億200万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同59.2%増の42億6900万円と、大幅な増収増益を達成した。「EV(電気自動車)関連や半導体産業向けが活況で売上高が増加し、内製化推進による原価低減などで利益率が向上した」と平田雄一郎社長は言う。
24年3月期は、売上高は同14.7%増の900億円、営業利益は同8.8%減の54億円、経常利益は同5.2%減の55億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同8.7%減の39億円と予想する。売上高は引き続き増加するものの、積極的な人的投資や研究開発投資、システム投資により、増収減益と見通す。
中期経営計画の最終年度である25年3月期には、売上高1000億円、営業利益100億円を目指す。自動車産業ではEV向け工程の拡大、半導体関連設備では「EFEM」と呼ばれる搬送システムの構築に標準品を採用するなどして収益性の向上を図る。
また仮想現実(VR)技術なども積極的に活用する方針で、「エミュレーター(実際のシステムの挙動をバーチャル空間で確認できるソフトウエア)などを活用した出荷前検収に取り組んでいるが、顧客からの評価が非常に高い。バーチャル技術の活用は一層推進していく」と平田社長は語る。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)