[注目製品PickUp!vol.56]独自構造のルーツは自動車部品にあり/NTN「i-WRIST」(1/3)
動作の制約を減らす
同社のロボット分野での製品展開はロボットの構成部品のみにとどまらない。産業用ロボットに相当する存在として、人の手首のように可動域が広く柔軟な動作に特化した小型ロボットのアイリストを展開する。
大きな特徴は、アーム部分に一般的な産業用ロボットとは全く異なる構造を採用したことだ。3つの関節でつなぎ合わせたロッド状の部品を3本使うことで、屈曲や旋回を高速かつ自在にできる。
また、アイリストにはロボットを制御する上での特異点(ロボットが制御できなくなる姿勢)がなく、配線ケーブルをアームにまとわせる必要もないため、特異点や配線ケーブルのねじれを気にせずにティーチングができるのもこの構造の大きなメリットだ。ティーチングに専門的なプログラミング言語の知識は必要ないため、熟練者でなくても扱いやすい。