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2023.07.05

[進化する物流vol.12]都内にデモルームを開設、国内売上高300億円を目指す/EXOTEC NIHON

フランスの物流ロボットベンチャー企業EXOTEC(エグゾテック)の日本法人、EXOTEC NIHON(エグゾテック・ニホン、東京都港区、立脇竜社長)は6月28日、東京都江東区に「東京デモセンター」を開設した。「EXOTECがデモ専用施設を開設するのは今回が世界で初めて。日本では今後5年間で年間売上高300億円、マテハン機器業界のトップ5を目指す」と立脇社長は語る。

世界唯一のデモ専用施設

 EXOTEC NIHONがデモセンターを開設した場所は、JR京葉線と東京メトロ有楽町線、東京臨海高速鉄道りんかい線の路線が乗り入れる新木場駅から徒歩12分。材木倉庫だった建物を改装した。

 倉庫の入出庫作業を自動化するシステム「Skypod(スカイポッド)システム」を常設展示する。
 スカイポッドシステムは、ラック(保管棚)とそのラックに収納する樹脂製のコンテナ、作業者がコンテナから物を出し入れするピッキングステーション、棚とステーションの間でコンテナを運ぶ搬送ロボットなどで構成される。搬送ロボットは床面を走行するだけでなく、ラックの昇降や、ラックへのコンテナの出し入れまで担う。また、人の代わりに産業用ロボットがコンテナから物をピックアップする「ロボットピッカー」も選択できる。デモルームでは、これらの実機を一式展示する。

  • 搬送ロボットがラックの昇降やラックからの取り出しも担う

  • スカイポッドシステムを構成する機器一式を展示

「イマーシブスペース」の中に入ると、上下左右の全体に実際の導入現場の映像が投影される

 また、実際の導入現場の様子を、見学者を囲む湾曲スクリーンに特殊なプロジェクターで投影する「イマーシブスペース」も設置した。

 「EXOTECがスカイポッドのデモ専用施設を整備するのは今回が世界初。東京で最適な場所を見つけることができ、今回の開設に至った。導入前のコンサルティング段階での『実機が見たい』との要望に応えやすくなった」と立脇社長は語る。

中央が本社のロマン・ムランCEO、その左が日本法人の立脇竜社長

 デモセンターの開設に合わせ、フランス本社からロマン・ムラン最高経営責任者(CEO)も来日し、「これまでに5000台以上のロボットを製造し、10カ国以上の国々で稼働しているが、99%以上の稼働率を実現している」と製品の信頼性をアピールした。

 日本法人では今回開設したデモセンターも活用しながら販売拡大を図る。「今後5年間で日本での年間売上高を300億円にし、マテハン機器業界のトップ5に入ることが目標」と立脇社長は語る。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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