[2023国際ロボット展リポートvol.21]多様なニーズに応えるビジョンセンサー /メックマインド、ティーイーエム、Eureka Robotics、マイクロ・テクニカ
幅広い業界へビジョンセンサーを提案/メックマインド
中国のビジョンシステムメーカー、Mech-Mind(メックマインド)ロボティクスの日本法人メックマインド(東京都港区、楊培社長)は、過去最大の小間数で出展し、さまざまな業界に向けて同社の製品群をアピールした。
自動車部品の塗装などの生産ライン向けに、ビジョンセンサー「Mech-Eye DEEP(メックアイディープ)」を使ったデモシステムを構築した。同製品は広い視野を持ち、2~3mほどの高さに積んだパレット(荷役台)も認識できる。
ロボットでパレットを搬送した後、別のロボットでパレット内の対象物(ワーク)を拾い上げ、壁のフックにかける。搬送後の作業には、ロボットの先端に搭載した「メックアイnano(ナノ)」を活用した。質量400gと軽く、ばら積みピッキングなどの作業に向く。
他にも複数のデモシステムを用意し、ラインアップの幅広さを訴求した。楊社長は「日本のさまざまなニーズに応えられるよう、さらなる技術力と提案力の向上に努めたい」と意気込む。
色識別可能な小型3Dカメラ/ティーイーエム、iDS
光学系専門商社のティー・イー・エム(東京都千代田区、池谷泰昌社長)はドイツの産業用カメラメーカーのiDS(アイ・ディー・エス)の3Dカメラを展示した。
3Dカメラは色の情報がないモノクロカメラが主流だが、「ENSENSO(エンセンソ)Cシリーズ」はカラーカメラを搭載しており、対象物の色の判別ができる。また粉じんのある環境にも耐えられる。昨年9月に発売し、売れ行きは好調という。「ベストプロダクトだ」とiDSのチェ・ホンジュン韓国支社長は語る。
3Dカメラは年々需要が増しており、近年は物流関係に加え、部品加工や食品加工の分野からの引き合いも多い。ヨーロッパ・アフリカ、アジア太平洋地域営業担当のマリアン・ペトロヴィック副社長は「国際ロボット展は日本だけでなくアジア地域全体で見ても規模が大きく、注目度の高い展示会だ。製品に対して、日本の顧客からはポジティブな反応が多い」と話す。