売上収益が過去最高、24年後半の動きに備える/安川電機
安川電機は4月5日、北九州市八幡西区にある本社で会見を開き、2024年2月期(23年3月~24年2月)の決算を発表した。
国際財務報告基準(IFRS)を適用しており、売上高に当たる売上収益は前年同期比3.5%増の5756億5800万円、営業利益は同3.0%減の662億2500万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は2.1%減の506億8700万円となった。生産が正常化したことで受注残を解消でき、売上収益は過去最高を更新したが、退職年金制度の変更や遊休不動産の売却なども影響し減益となった。
小川昌寛社長は「売り上げは過去最高を更新したが、喜びよりももっと伸ばせたとの思いがある。その要因の1つはロボット事業で、間接費の増加が影響し、また生産が計画通りにいかない部分もあった」と話す。ロボット事業の業績は、売上収益が前年同期比4.8%増の2346億8000万円、営業損益は同3.7%減の251億4900万円。24年度の重点実施項目には、昨年に市場投入した「MOTOMAN NEXT(モートマンネクスト)」の拡販などを挙げる。
2025年2月期の通期見通しは、売上収益が前年同期比0.8%増の5800億円、営業利益が同5.7%増の700億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同6.5%増の540億円と見通す。小川社長は「自動化需要は底堅く、半導体関連もこれから急加速する可能性がある。年後半から25年にかけて景気上昇するとの予測を立て、生産のコントロールに先手を打ちながらしっかり準備したい」と意気込む。
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