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2024.09.19

イベント

統合管理システムのさらなる活用方法を訴求/ZMP

自動搬送ロボットなどを開発、販売するZMP(東京都文京区、谷口恒社長)は8月29日と30日の2日間、自社の新製品や新サービスを発表するイベント「ZMP world(ワールド) 2024」を本社で開催した。同社は自動搬送ロボットの複数台制御や運用の可視化をするシステム「ROBO-HI(ロボハイ)」も開発しており、会場では工場の設備点検を自動化できるロボハイの新機能などを紹介した。「今後はロボットの活用方法の提案に力を入れる」と谷口社長は語る。

工場内設備を遠隔点検

会場では「パトロ」を使った設備点検のデモを披露した

 ZMPワールドでは新製品の発表や協賛企業の講演など、2日間で16件のプログラムを実施した。新製品発表ではロボハイの新機能や、同社が開発したスマートフォン用アプリとロボハイの連携機能などを紹介した。

 ロボハイの新機能では、設備の遠隔点検の自動化を実現した。同社製のロボットは設備の点検用のカメラやセンサーなどを搭載するようカスタマイズでき、それらで得たデータをロボハイ上で確認できる。会場では一例として、自動警備ロボット「PATORO(パトロ)」を使った設備点検について説明した。
 「パトロが自動運転で対象のエリアまで行き、到着したら遠隔操作に切り替える。点検したい計器の前まで移動させ、計器の値が見えるまでパトロ搭載のカメラをズームして確認する」と新井野翔子営業部長は話す。作業者が実際に点検場所を回らずに済むため、負担の軽減につながる。

ロボハイの新機能を紹介する谷口恒社長

 他には、同社が開発したスマートフォン用アプリ「HearTomo(ハートモ)」とロボハイを連携させ、スタッフの健康管理や職場環境の改善などに搬送ロボットを役立てる取り組みや、ロボハイを活用した海外からの遠隔監視機能なども紹介した。
 谷口社長は「ロボットの活用領域をさらに広げるために、今後は新たな製品や技術の開発だけでなく、ロボットの活用方法の提案にも力を入れる」と語る。

(ロボットダイジェスト編集部 水野敦志)


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