[注目製品Pick Up!vol.73]要望に応えて機能を拡充する/ダイセイ「協働ロボット自動計測システム」
空気で穴径を計測する
穴径の計測では、独自開発のエンドエフェクター「内径フレキシブルエアプラグゲージ」が肝となる。同製品の先端に付く可変ガイドを穴の大きさに合わせて開閉し、穴に挿し込む。ガイドの側面にある噴出口から空気を噴出し、穴の内側と測定ヘッドの間に流れる空気の量から穴径を測定する。非接触で計測できるため、ワーク(測定対象物)を傷つけるリスクを減らせる。現在は円筒ワークや穴の内径の計測に対応する。
穴径は需要が高い33mm~40mmのサイズを測定できるものを開発した。要望次第でそれ以外の範囲も測れるようにカスタマイズできる。
ねじ穴はJIS規格で定められている「通り」と「止まり」の2種類を検査できる。通りは規格内の最小サイズに合わせたねじゲージ(ねじ型の検査器具)が奥までしっかり入るかを検査し、止まりは規格内の最大サイズに合わせたねじゲージが2回転以内で止まるかを検査する。
「ねじ穴の検査は手作業でやることがほとんどだったが、それを自動化できたことに大きな意義がある」と松本一徳開発プロジェクトリーダーは話す。
計測用のエンドエフェクターだけでなく、刻印用のエンドエフェクターも開発した。計測後にエンドエフェクターを自動交換してシームレスに打刻作業へ移れる。刻印は二次元コードの他に、文字情報も打刻できる。