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迫る「2024年問題」、物流業界の最前線に注目【後編】/国際物流総合展2023

9月13日~15日、東京都江東区の東京ビッグサイトで物流関連の専門展「国際物流総合展2023(第3回INNOVATION EXPO〈イノベーションエキスポ〉)」が開催された。物流業界では、労働時間に関する法改正に伴い人手不足などが深刻化する「2024年問題」が叫ばれている。今回展ではこの問題に対処するべく、各社が物流の自動化や効率化の提案を強めた。後編では無人搬送フォークリフト(AGF)や自律走行型搬送ロボット(AMR)、周辺機器などを中心に取り上げる。

遠隔ロボットでデータセンター保守の実証実験を開始/NTT Com、東京ロボティクスほか

エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(NTT Com、東京都千代田区、丸岡亨社長)や東京ロボティクス(東京都文京区、坂本義弘社長)は共同で、データセンターの運用保守業務にリアルタイム遠隔制御ロボットを活用する実証実験を10月に開始する。アームの先端にカメラとライトを搭載した移動式ロボットを使い、サーバーの稼働状態を示すランプの確認などを遠隔地から行う。「将来的にはデータセンターの保守運用だけでなく、さまざまな分野にロボットのリアルタイム遠隔制御を提案したい」とNTT Comの新規事業責任者の丸山純平主査は意気込む。

[ショールーム探訪vol.18]虎ノ門で、ロボットの未来を体感/ゼアーレボ「未来ファクトリー」

ゼアーレボ(東京都港区、黒土浩太郎社長)は、協働ロボットを活用した自動化システムの設計などを手がける。今年6月、港区虎ノ門にショールーム「未来ファクトリー」を開設した。多くの人々が行き交うビジネス街で、ロボットの自動化システムを誰でも見られる貴重な場所だ。黒土社長は「子どもたちやこれまで製造業に縁遠かった人たちも、ロボットを身近に感じられる場所にしたい」と語る。

簡単に扱えるロボ提案、製造業向け展示会で相次ぐ

9月13日~15日に、関東各地で製造業向けの複数の展示会が開催された。人手不足が進む製造業向けに、産業用ロボットを使った自動化提案が目立った。プログラム作成などが不要で、ロボットの初心者でも簡単に扱えるようなシステムを提案をする企業が多かった。特に、機械に加工などの対象物(ワーク)を付け外しするマシンテンディングや、ワークをつかんで動かすハンドリング技術に注目が集まった。

ドリリング・タッピングユニットの自動工具交換オプション発売/スギノマシン

産業機械メーカーのスギノマシン(富山県滑川市、杉野良暁社長)は9月20日、「SELFEEDER DUO(セルフィーダデュオ)」の自動工具交換オプションを発売した。セルフィーダデュオは、汎用性の高いドリリング・タッピングユニットだ。ロボットアームなどと組み合わせると、穴開け加工や穴にねじ溝を刻むタップ加工などを自動化できる。従来は人手で工具交換する必要があったが、新たに自動工具交換装置(ATC)オプションを開発した。

仙台で学術大会を開催、誰でも参加できる公開プログラムも多数/日本ロボット学会

日本ロボット学会は9月11日~14日の4日間、仙台市内の仙台国際センターで「第41回日本ロボット学会学術講演会(RSJ2023)」を開いた。初日はA~Fの6会場に分かれて「オープンフォーラム」を開催。2日目以降はA~Lの12会場に分かれて「オーラルセッション」などを行った。日頃の研究成果の発表に加え、「サステナブルな社会の構築・発展に貢献するロボット技術」をスローガンにさまざまなプログラムを実施した。

サーボモーター駆動の機内搬送装置を発売/中村留精密工業

工作機械メーカーの中村留精密工業(石川県白山市、中村匠吾社長)は9月14日、複合加工機の機内で加工品の供給や取り出しを自動化する「コンパクトローダーservo(サーボ)」を発売した。同社の複合加工機「MX-100」に搭載できる。高さがMX-100の標準機と変わらないため、天井の高さに制限のある現場でも導入しやすい。

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