「手軽な自動化」で十分な費用対効果を得るには、価格を抑える必要がある。
「工作機械向けのロボットシステムは1000万円以上するのが当たり前だが、コストダウンの工夫を積み重ね、価格を640万円に抑えた」と曽我課長補佐は話す。
例えばワークストッカーの設計だ。多段式のストッカーでは、使用する段の棚板を引き出し、決まった位置で固定する機構が必要になる。シリンダーなどを組み合わせれば構築できるが、動力機構を付けるとその分コストが上がる。そこで、動力を付けずにロボットハンドで引き出せる棚板や、左右のレールを手前に傾斜させることで、自重で固定と位置決めができる機構を考案した。