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2021.11.24

新たに海外ベンチャー3社と総代理店契約を締結/リンクス

工場自動化(ファクトリーオートメーション=FA)向けの輸入製品を扱う技術商社のリンクス(東京都品川区、村上慶社長)は11月16日、海外ベンチャー企業のシナプティコンとキネクソン、アリセオンの3社と新たに総代理店契約を締結したと発表した。「2026年にそれぞれ5億円の売り上げを目標とする」と村上社長は話す。

ロボットの関節ユニットなど発売

 リンクスは、FA向けのビジョンセンサーなどを輸入販売する技術商社だ。毎年世界各地からユニークなベンチャー企業を探し出し、日本市場に紹介している。近年はロボット関連の商材にも力を入れる。11月16日には新たに海外ベンチャー企業3社との総代理店契約を締結したと発表した。

シナプティコンのソマネットサーキュロ

 シナプティコンは、モーションドライブユニット「SOMANET Circulo(ソマネットサーキュロ)」を扱うドイツの企業。同製品は、ロボットの関節に必要なサーボドライブやブレーキ、エンコーダーなどを一体化した製品だ。複数の要素部品をユニットとして一体化したことでロボットの開発や量産のコストを下げることができ、筐(きょう)体サイズも従来の3分の1ほどに抑えられる。直径72mmで出力380Wの「サーキュロ7」と直径92mmで出力960Wの「サーキュロ9」の2製品を展開する。
 安全機能を搭載するため協働ロボットに適しており、「協働ロボットを産業界で本格的に使えるようにするためのコア技術を届けたい」と村上社長は話す。

キネクソンライオットは複数のセンサーに対応する

 キネクソンは、位置情報解析ソフトウエア「KINEXON RIoT(キネクソンライオット)」を扱うドイツの企業だ。同製品は衛星利用測位システム(GPS)やWiFi、RFID(電子タグ)など複数のセンサーに対応しており、人や物の位置や移動のデータをリアルタイムで解析できる。また既存の製造実行システム(MES)や倉庫管理システム(WMS)などと連携させることもできる。

トレーサビリティーを確保できるフューチャープリントシステム

 アリセオンは、非接触トレーサビリティー(追跡可能性)システム「FeaturePrint(フューチャープリント)システム」を扱う米国の企業。バーコードなどを付与できない製品でも画像情報から非接触で個体の識別ができる。製品全数の工程間をまたいだトレーサビリティーを確保でき、設備などのデータとのひも付けができる。

 村上社長は「今回発表した各社製品の販売目標は、2026年にそれぞれ5億円。わが社は毎年5つのベンチャー企業の発掘を目指し活動している」と語った。

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