[ショールーム探訪vol.17]顧客の声ダイレクトに拾い上げる/シュンク・ジャパン「CoLab」
声を聞ける重要な場
CoLabでは、顧客の自動化への要望を分析し、新たな自動化アプローチの実現可否を現実的な条件下で検証できる。
顧客はロボットやエンドエフェクターの導入前に製品やアプリケーションを確認することで、投資リスクを軽減できる。顧客の加工対象物(ワーク)やシュンク製品、ロボットを使って顧客の製造工程を再現し、自動化の実現可否を検証。各機器のパラメーターの提供もでき、スムーズな自動化に貢献する。
また、導入後すぐに使えるように、シュンク製品や技術、取り扱いについてのトレーニングも実施する。
日本のCoLabはグローバルで10カ国目、拠点としては12カ所目。世界中のCoLabで知識や経験を共有し、知見を深めている。そのノウハウに基づく恩恵も、顧客は享受できるだろう。
正式オープンの7月14日、テープカットでは星野社長が「CoLabは2021年から展開している。テストや検証だけでなく、顧客の声を直接聞くことができる重要な場だ。真のコラボのために生かす」とあいさつした。テープカットにはパートナーであるシステムインテグレーター(Sier、エスアイアー)の三宝精機工業(横浜市戸塚区、金子一彦社長)なども参列した。
7つのデモ展示
CoLabに入って目を引くのは、7つのアプリケーションのデモ展示だ。安川電機やファナック、三菱電機などさまざまなメーカーの協働ロボットを使う。そこにシュンク製エンドエフェクターの幅広いラインアップを生かしたデモだ。
「力覚センサーと電動グリッパーを使った組み立て作業」は、ひずみゲージ式の6軸力覚センサーを用いたピンの挿入作業の自動化。ロボットとハンドの接続は機能拡張用のプラグインのため容易で、誰でも簡単にティーチングペンダント側でロボットハンドまで制御できる。
「マグネットグリッパーを使ったシートメタルのハンドリング」では、磁力をコントロールできるマグネットグリッパー「EMH」を用いて、薄板のワークをハンドリングする。積み重ねてある薄板ワークを、任意の枚数だけハンドリングできる。「約4kgの重量ワークでも垂直に持ち上げられる」と担当者は胸を張る。隙間が狭く上部からしかアプローチできない場合でも重量物をハンドリングできるという。