[国際ロボット展 特別リポートvol.15]高コスパの中国製協働ロボで国内深耕/進和・JAKAロボティクス
現場の作業者がプログラム作成
進和は協働ロボットの専業メーカー、JAKAロボティクスの国内総代理店を務める。今回の会場では協働ロボットを使ったシステムを複数展示して、低価格や扱いやすさを訴求した。
特に導入コストは、一般的な協働ロボットの3分の2ほどで済む。
内田取締役は「低価格の中国製だから、品質が悪いと思われがちだが、決してそうではない。すでに国内の大手自動車メーカーに多数導入された実績もある」と話す。
安全性は国際標準化機構(ISO)などの基準を満たす。導入した自動車メーカーの厳しい社内テストも、動作精度などの品質面も含めて合格したという。
会場内で注目を集めたのが、対象物をカメラで認識し、把持して搬送する作業だ。2次元カメラやビジョンシステム、吸着ハンドとJAKAの7kg可搬の協働ロボット「JAKA Zu7」を組み合わせた。
協働ロボットの動作プログラムの作成には、プログラム言語「Scratch(スクラッチ)」をベースにしたソフトウエアを使った。
スクラッチは直感的かつ簡単にプログラムを作成できる。扱いが簡単で理解しやすいため、国内では小中学生のプログラミング教育にも使われる。
JAKAの動作をプログラムする際には、操作画面上に特定の動作をパズルのピースに見立てて表示する。それを選択して、組み合わせ、詳細条件を調整するだけでプログラムが完了する。
内田取締役は「国内の自動車メーカーでは従来、生産技術部門がロボットのプログラムを組んでいた。しかし、JAKAのロボットは、現場の作業者によるプログラム作成が例外的に許可された」と、具体例を挙げて使いやすさをアピールする。