WWFとパートナーシップ締結/セイコーエプソン
セイコーエプソンは3月2日、世界自然保護基金(WWF)と自然保護活動に協力するインターナショナル・コーポレート・パートナーシップを締結した。期間は3年で、世界各地の森林の保全や回復に取り組む。電気精密業界の日本企業としては初めて。
同パートナーシップでは企業とWWFが協働して「人と自然が共存する持続可能な社会」の実現を目指す。主な内容は事業が環境に与える影響の軽減と社内外への周知や広報、環境保全プロジェクトへの資金援助の3つ。WWFジャパンの東梅貞義事務局長は「世界中で自然の保護活動をしているが、企業からのアプローチも必要。天然資源を利用する企業との協働は、経済活動がもたらす環境インパクトの低減につながる。この活動を通して社会全体へ環境保護の周知や広報もしたい」と語る。
セイコーエプソンはプリンター事業を展開する企業として、責任ある紙資源の利用が必要と考える。同社が掲げる持続可能な社会実現に向けた2050年までの活動指針「環境保護ビジョン2050」の一環として、WWFとのパートナーシップ締結を決めた。26年まで東南アジアや南米など7つの地域でWWFが実施する自然保護活動を支援する。その活動に対して3年間で2億4000万円を寄付する予定だ。小川恭範社長は「わが社だけでは環境保護活動に限界があり、世界的な自然保護団体のWWFと協力することで活動の幅を広げられる。環境保護に関する知見が深まり、新たなアイデアを生み出す契機にもなれば」と期待を寄せる。
(ロボットダイジェスト編集部 水野敦志)
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