[特集 工場物流を刷新せよ!vol.3]マテハンのものづくりから運用提案まで、総合的なSI力に優位性/村田機械犬山事業所
総合的なシステムインテグレーション力――。村田機械のL&A事業部の競争優位性を一言で表すとこうなる。同社は各種マテハン機器やソフトウエアを組み合わせた物流システムを一貫して提供し、幅広い業種の自動化ニーズを取り込むことで成長してきた。ロボットダイジェスト編集部は「vol.2」の村田大介社長のインタビューと合わせ、同社最大の生産拠点である愛知県犬山市の犬山事業所にも訪問。実証実験用の施設をはじめ、他事業部の製造現場やパーツセンターで稼働する各種マテハン機器の見学を通じ、L&A事業部の強みの一端に迫った。
業界平均を上回る成長率
犬山事業所は村田機械最大の生産拠点で、主にマテハン機器や工作機械などを製造する。事業所内には各種マテハン機器の実証実験の場として機能する施設「L&Aソリューションセンター」もあり、L&A事業部の開発や生産の心臓部だと言える。
L&A事業部の直近10年間の平均年間成長率は8.8%で、業界平均の4.5%を大きく上回る。流通業や医薬品、食品、二次電池など多岐にわたる業種の物流自動化のニーズを取り込み、この10年間で成長してきた。「L&A事業部の強みは総合的なシステムインテグレーション力。お客さまの要望に対し、さまざまなマテハン機器やソフトウエアを組み合わせたオーダーメードの物流システムを一貫して提供できる」と営業企画室の根尾佳珠機室長は述べる。