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2020.03.30

連載

[注目製品PickUp!vol.22]自作など新たなロボ需要狙う【前編】/オリエンタルモーター「αSTEP AZシリーズ」

オリエンタルモーター(東京都台東区、川人英二社長)は小型モーター「αSTEP(アルファステップ)AZシリーズ」の拡販に力を入れる。AZシリーズは、アブソリュート方式のシステムをバッテリーなしで構築できる機械式センサー「ABZOセンサ」を搭載する。近年、人材不足などを背景に、「人の作業を代替するロボット」のニーズが高まっている。自作ロボットを新規検討する案件も増えており、AZシリーズはバッテリー不要のアブソリュートシステムを搭載した小型モーターという強味を生かし、ロボットの小型化、自作のニーズに応える。

新たなセンサーを開発

 オリエンタルモーターの「αSTEP(アルファステップ)AZシリーズ」は、バッテリーが不要な機械式の多回転アブソリュートセンサー「ABZOセンサ」が大きな特徴。
 電源をオフにしても現在位置情報を記憶しているのがアブソリュートセンサーで、電気的に記憶する場合にはバッテリーが必要だが、機械式ならばバッテリーが必要ない。原点復帰などに使う外部センサーも削減でき、省配線でコンパクトな構成を実現できる。

 バッテリー購入のコストが不要で、バッテリー交換も必要もないため、製造ラインを止めたくないとのニーズに応えられる。

ハイブリッド制御で高速・高精度

小型モーター「αSTEP AZシリーズ」

 モーターの制御には2種類ある。指令に対する結果をリアルタイムでフィードバックして位置や速度を補正するクローズドループ制御と、フィードバックをしないオープンループ制御だ。
 αSTEPは、モーターの位置を常時監視しながら、状況に応じてオープンとクローズドを自動で切り替える。通常はオープンループで制御し、過負荷時にはクローズドループに切り替わる。これにより、高い精度や応答性などを実現する。

 また、αSTEPは時計の秒針のように、一定の角度ずつ回転するタイプのモーターだ。そのため回転角度や回転速度を正確に制御できる。
 低速で高トルクという特性も持ち、例えば産業用ロボットに搭載する場合、高速域が得意なモーターに比べて細かい動きができるため、ショートストロークの位置決めに適している。

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