自動制御+遠隔操作のハイブリッドで冷蔵環境での作業を代替/Telexistence、ニチレイロジグループ本社
保冷カバー付きカゴ台車に対応
テレイグジスタンスが開発したのは、パレット(荷役台)上に置かれた箱を、カゴ台車に積み付けるロボットシステムだ。無人搬送車(AGV)に25kg可搬の協働ロボットを搭載した。
特徴は、人工知能(AI)による自動制御と、人による遠隔操作のハイブリッドで制御すること。基本動作は自動で行い、箱の位置の細かな調整などは人が遠隔操作で行う。
実証実験は、ニチレイロジグループの子会社が運営する川崎市川崎区の物流センターで実施。実験場所の温度は2度程度で、その環境でカゴ台車に箱を積む作業ができるかを確認した。
「冷蔵温度帯での作業は体への負荷が大きい。遠隔操作ができるこのロボットシステムがあれば、場所を問わず、温かい環境で作業ができる。いずれは冷凍倉庫の自動化も視野に入れたい」とニチレイロジグループ業務統括部の勝亦充業務革新担当部長は言う。
「2022年秋ごろには物流大手のセンコーとも実証実験を予定している。今後さまざまな点をブラッシュアップし、24年の販売を目指す」とテレイグジスタンスの富岡仁CEOは話す。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)