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2022.10.13

中間決算は売上収益、営業利益ともに過去最高/安川電機

 安川電機は10月7日、北九州市八幡西区にある本社で会見を開き、2023年2月期の第2四半期決算を発表した。会見は本社内の研究開発拠点「安川テクノロジーセンタ」で行われ、小笠原浩会長兼社長と村上周二専務執行役員が出席。東京本社ではテレビ会議方式で発表した。
 第2四半期累計(3月~8月)の売り上げにあたる売上収益は前年同期比9.8%増の2635億2800万円、営業利益は同16.4%増の312億6000万円となり、増収増益だった。上期としてはともに過去最高を更新した。

「下半期も同等の市況が見込まれる」と話す小笠原会長兼社長

 半導体関連部品を中心に供給が不足し生産に制約を受けたものの、代替部品の活用や設計変更、市中品の購入により、期の後半に生産を盛り返し、増収を達成。また、原材料費や物流費の高騰の影響を受けたが、価格転嫁や為替の円安進行などにより増益となった。
 「価格転嫁による収益改善が効果を発揮するのはこれからで、下半期も同等の市況が見込まれる」(小笠原会長兼社長)ことから、通期の業績見通しを売上収益5250億円から5500億円へ上方修正した。一方、原材料費や物流費の高騰が想定を上回っていることから、営業利益は720億円から700億円へ下方修正した。

 セグメント別では、モーションコントロール事業の売上収益は1213億1200万円(前年同期比4.1%増)で営業利益は157億9900万円(同19.7%減)、ロボット事業の売上収益は1035億7100万円(同19.9%増)で営業利益は108億9200万円(同56.6%増)、システムエンジニアリング事業の売上収益は246億700万円(同9.3%減)で営業利益は9億6000万円(同21.1%減)となった。
 小笠原会長兼社長はロボット事業について「自動車(溶接、塗装工程)以外の販売が伸長しており、自動車以外の比率が半数を上回る勢い。自動車以外のユーザーは業界がばらばらで、ロボット普及の裾野の広がりが続いている」と話した。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)

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