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2023.08.03

イベント

日本初のフェア開催、協働ロボの市場広げる手助けに/ユニバーサルロボット

デンマークの協働ロボットメーカー、ユニバーサルロボット(UR)の日本支社(東京都港区、山根剛代表)は7月26日と27日の2日間、日本初の協働ロボット関連フェアを名古屋市内で開催した。2日間で900人以上が来場した。山根代表は「今回のフェアが協働ロボット全体の市場を広げる手助けの一つになれば」と話す。

想定を大幅に上回る来場者で会場にぎわう

2日間で約920人が来場した

 UR日本支社は7月26日と27日の2日間、「Collaborate(コラボレート) UR協働ロボットフェア2023」を名古屋市中村区の複合施設「ウインクあいち」で開いた。同社はこれまでロボット関連の展示会やウェブセミナー、オンライン展示会などを通じて協働ロボットの情報を発信してきたが、協働ロボットに特化した自社イベントを日本でリアル開催するのは今回が初めてだ。
 2日間で同社想定を大幅に上回る約920人が来場し、会場は協働ロボットに興味関心を持った大勢の人でにぎわった。

 今回のフェアにはURだけではなく、UR公認の周辺機器「UR+」の認証を受けた周辺機器メーカーや、「認定SIer」に登録されたシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)などパートナー19社も出展。URの協働ロボットを中核に据えた多種多様なアプリケーション(応用事例)が一堂に展示された。
 山根代表は「多くの人に協働ロボットのアプリケーションを実際に体感してもらうことで、導入のきっかけを作りたい。今回のフェアが協働ロボット全体の市場を広げる手助けの一つになれば」と話す。

展示会場とは別にセミナー会場も

  • カップスタッキングのデモを披露した認定SIerの日晃オートメ

  • URは20kg可搬の「UR20」を披露

 デンマークに本社を置くロボットハンドメーカーのOnRobot(オンロボット)は、協働ロボットシステムの立ち上げ時間を大幅に短縮できるプラットフォーム「D:PLOY(ディプロイ)」を出展して来場者の注目を集めた。
 また、認定SIerに公認された日晃オートメ(岐阜県各務原市、沖原由洋社長)は、独自の協働ロボットシステム「スマートセットアップロボット」を紹介。紙コップを決められた形に積み上げたり崩したりする「カップスタッキング」の動作デモを披露した。
 
 この他、展示会場とは別にセミナー会場も設け、50台以上の協働ロボットを導入した自動車部品メーカーの愛同工業(愛知県大府市、渡辺裕介社長)やトヨタ自動車などが特別講演を実施した。協働ロボットの導入事例や成果、安全対策への考え方などの講演に、多くの人が熱心に聞き入った。

(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)

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