弁当盛り付け用のロボットを開発/アールティ
研究用のヒト型ロボットや教育用ロボットなどを販売するアールティ(東京都千代田区、中川友紀子社長)は、弁当工場の盛り付け工程に使うヒト型協働ロボット「Foodly(フードリー)」を開発した。7月9日から東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「FOOMA JAPAN(国際食品工業展)2019」で発表し、同日から実証試験の提携先を募集した。
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研究用のヒト型ロボットや教育用ロボットなどを販売するアールティ(東京都千代田区、中川友紀子社長)は、弁当工場の盛り付け工程に使うヒト型協働ロボット「Foodly(フードリー)」を開発した。7月9日から東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「FOOMA JAPAN(国際食品工業展)2019」で発表し、同日から実証試験の提携先を募集した。
デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、杉戸克彦会長)は食品産業向けの製品バリエーションやオプションを拡充し、7月9日に販売を開始する。スカラロボット「HSR」シリーズにはアーム先端のシャフトが垂直方向に510mm可動するタイプを追加。食品を高さのある箱に詰める工程などに活用できる。また、金属探知機に反応する「金検ジャバラ」を装着した製品もラインアップ。ジャバラで潤滑油の飛散を防止し、ジャバラ素材が万が一食品に混入した場合も後工程で検知できるため、食材への異物混入のリスクを抑えられる。
大林組は6月27日、建築現場の鉄骨に耐火被覆を施すロボットを開発したと発表した。鉱物繊維とセメントを、自動で鉄骨に吹き付ける。2020年度の実用化を目指す。
開発したロボットは走行装置、昇降装置、水平にスライドするロボットアームで構成され、アームの先端に専用ノズルを搭載する。作業内容と走行経路のデータを登録すれば、最大1日分の吹き付け作業を自動化できる。
ストーブリは、自動車部品や半導体、食品、医薬品産業に適したロボットをラインアップし、特に欧州で多くの実績を持つロボットメーカーだ。日本市場ではロボットの導入がそれほど進んでいない食品や医薬品産業への販売に注力する。全機種とも密閉性が高く耐環境性に優れるのが特徴の一つで、丸洗いに対応するモデルもある。「FOOMA JAPAN(国際食品工業展)2019」では、小型、高速化したスカラロボット「TS2」などを出展する。
デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、杉戸克彦会長)の食品産業に向けた提案は、専用機などを紹介する他社とは一味違う。自動車部品などの工場で使う多関節ロボットに食品をつかませ、食材を搬送したり整列させる作業を披露。来場者が使い方をよりイメージできるような具体的な提案を用意する。ただし、一般的な産業用ロボットをそのまま食品産業で使用することは、安全や衛生の面から難しい。そこで同社は、これまでグループ内の自動車部品工場などで培ったロボット技術を生かしながら、食品向けにプラスα(アルファ)の機能を付加する。食品製造工場で課題の人手不足の解消に貢献する。
体温計や血圧計など一般になじみのあるヘルスケア製品から工場の自動化(ファクトリーオートメーション、FA)関連機器まで幅広い事業を手掛けるオムロン。2019年7月9日に開幕する食品産業向けの見本市「FOOMA JAPAN(国際食品工業展)2019」には、ロボットを含めたFA関連機器を展示し、食品産業が抱える課題の解決策を提案する。食品産業では単にロボットを使った搬送だけではなく、検査工程や品質保証まで含めて自動化する必要があるという。FOOMA JAPAN2019でも、協働ロボットや自動搬送ロボット、画像センサーなどを融合した搬送と検査の自動化デモを披露する。
安川電機は、「中食(なかしょく)」市場向けの自動化提案に力を入れる。現在は特定の顧客と共に、食品工場向けシステムの開発や検証を進めており、その成果の一端を7月9日~12日に開かれる「FOOMA JAPAN(国際食品工業展)2019」で披露する。省スペースや衛生管理など、食品製造の現場のニーズをくみ取ったロボットシステムを展示する計画だ。「『食品産業の自動化なら安川』のイメージを浸透させたい」と高宮浩一取締役常務執行役員は語る。
愛知県と名古屋工業大学産学官金連携機構(※編集部注:金は金融機関)は9月6日から共同で、「産業用ロボット導入支援講座」を開く。2019年1月29日までの期間で合計12回程度の講座を予定する。参加者は、ロボット導入に関する基礎知識を座学で学んだ後、ロボットメーカーやシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)に要求仕様を提示する提案依頼書の書き方などを学習する。実際のロボットを使った操作実習なども予定する。
「ロボットが食品産業を救う」、この表現は決して誇張ではない。厚生労働省の統計では、人手不足の指標である欠員率が製造業全体の2倍以上の数値となるなど、食品産業の人手不足は深刻だ。また食品産業は巨大な市場を持ちながらも、まだまだロボットが普及していないため、ロボット関係の事業者はこの商機を逃すまいと食品向け提案に力を入れる。その最先端の提案が一堂にそろうのが、7月9日~12日に東京で開かれる食品機械の専門展「FOOMA JAPAN(国際食品工業展)2019」だ。
東京ビッグサイトで7月9日開幕!
「序論:ロボットが食品産業を救う」/安川電機/デンソーウェーブ/オムロン/ストーブリ/速報!会場リポート