[海外展リポート]ロボットに何をさせる? 欧州の工作機械見本市での提案【後編】/EMOハノーバー2019
自動化はロボットだけではない
欧州では、被加工物だけ単体で付け替えるのではなく、それを乗せた台(パレット)ごと交換する「オート・パレット・チェンジャー(APC)」の使用も盛んだ。
ドイツの工作機械メーカーのグローブは、全長30mほどでパレットを約50枚収納できるAPCと3台の工作機械を組み合わせたシステムを展示した。組み換え可能な「基本モジュール」の組み合わせ次第では最大5台の工作機械を接続できるなど、柔軟なシステム構成ができる点をアピールした。
日本メーカーでは安田工業(岡山県里庄町、安田拓人社長)や松浦機械製作所(福井市、松浦勝俊)などが工作機械とパレットチェンジャーをセットで提案した。両社とも「欧州では自動化設備が必須。パッケージ化しやすい分、ロボットよりも手軽に導入できるため、APCが使われやすい」と声をそろえる。
またAPCと異なるパレット交換を提案するメーカーもあった。DMG森精機は大型のパレットを運べるフォークリフト型の無人搬送車(AGV)を披露。このAGVがあれば、理屈の上では何枚でも無制限にパレット交換ができる。