[SIerを訪ねてvol.1] 食品向け開拓し、組み合わせ技術磨く/オフィスエフエイ・コム【後編】
ショールームを開設
前編では、オフィスエフエイ・コムが食品などの三品業界(食品・化粧品・医薬品業界のこと)に注力していることを紹介した。
「これまでは自動車部品など金属加工向けが多かったが、新たな産業に挑戦することで自社の技術やノウハウの幅が広がる」と飯野社長は話す。
今年5月には、そうしたノウハウを基にパッケージ化したロボットシステムを展示するショールーム「スマートファクトリー・コンダクター・ラボ(スマラボ)」を栃木県小山市の間々田事業所内に開設した。
モノのインターネット(IoT)機器を販売するFAプロダクツ(東京都港区、貴田義和社長)と、ロボットシステムの大枠を決める構想設計が専門のロボコム(東京都港区、天野真也社長)との3社共同で運営する。
メーカーを問わず良いシステムを提案
スマラボの広さは約300㎡で、展示場内を「自動車・機械ゾーン」「食品ゾーン」「IoTゾーン」「物流ゾーン」に4分割し、それぞれテーマに沿ったシステムを展示する。
産業用ロボットを使ったものは合計10システムで、その他にIoTシステムや無人搬送車(AGV)なども設置する。
特定のメーカーのロボットのみに対応するSIerも多いが、同社はどのメーカーのロボットでもシステム構築を請け負える独立系の企業。展示システムにもファナックや安川電機、三菱電機、セイコーエプソン、デンソーウェーブ、ユニバーサルロボットなどさまざまなメーカーのロボットを使った。
「スマラボは売りたい商品を展示するショールームではなく、ロボットと他の周辺機器をいかに組み合わせれば効果的か検証し、その成果を紹介する施設。特定のメーカーとのつながりがないので、検証した結果本当に良いと思ったシステムだけを提案できる」と飯野社長は話す。