初心に返り中小向けの自動化を/三機
本社で初めてのPS
三機は10月6日から9日の4日間、「三機プライベートショー2020」を開いた。目玉は作業者と同じ空間で動かせる協働ロボットを使用したアプリケーション(具体的な用途を想定したシステム)の展示だ。本社でPSを開いたのは初めてのことで、同社の協働ロボット販売への高い意欲が感じられる。
同社が協働ロボットの販売に乗り出したのは昨年3月から、展示会にも積極的に出展し、知名度の向上を図ってきた。
「まさにこれから」という時に、今回の新型コロナウイルス禍。計画していた展示会は全て中止になり、今年1月から取り扱いを開始した中国のロボットメーカーHan’s Robot(ハンズロボット)の「Elfin(エルフィン)シリーズ」を披露する機会が失われた。そこで今回のPS開催に至った。
感染症対策で来場には予約が必要だったが、4日間で54組、140人以上が参加した。
「今までロボットをなかなか導入できなかった中小企業に、今回展示した協働ロボットのアプリケーションを参考にしてもらえれば。相談があれば、ロボットの周辺機器まで含めて提案ができる」と木島正人社長。
会場には6軸協働ロボットのElfin(エルフィン)シリーズだけでなく、同じく中国のAUBO robotics(オーボロボティクス、以下オーボ)の「オーボiシリーズ」、ダイアディックシステムズ(金沢市、鶴海正隆社長)の4軸スカラ型協働ロボット「DSR02-400(モモコちゃん)」も用意。協働ロボット3種類、5台を並べ、それぞれの特徴に合わせた作業の自動化を示した。
使用方法を明確に
会場の協働ロボット5台をはじめ、展示品はどれも用途を明確にした提案ばかりだった。
高い安全性が特徴のエルフィンには、アーム先端に第一測範(新潟県小千谷市、木村敬知社長)製ねじ穴自動検査装置「Bee-1」を取り付けることで、ねじ穴検査の自動化を披露。低コストが特徴のオーボには、アーム先端にデンマーク・OnRobot(オンロボット)製「スクリュードライバー」を取り付け、ロボットによるねじ締めを紹介した。
さらにもう1台のオーボでは、動作を覚えさせる必要のないティーチングレスのパレタイジング(荷物の積み付け)ソフトを使い、簡単に箱の積み下ろしができるシステムを展示した。すでに食品関連の会社から引き合いがあるという。