人工衛星を開発・製造するアストロスケール（東京都墨田区、小山貴義社長）は４月４日、経済産業省から「令和３年度補正宇宙開発利用推進研究開発（宇宙船外汎用作業ロボットアーム・ハンド技術開発）」を受託したと発表した。昨年受託した「令和２年度補正宇宙開発利用推進研究開発」からの継続受託となる。

　今後の宇宙開発では、人工衛星の運用コスト削減や新たなデブリ（宇宙ゴミ）発生抑止などの観点から、人工衛星への燃料補給や修理などが求められるが、それら複雑な作業をこなすには宇宙船外作業用の汎用ロボットアーム・ハンドが必要になる。受託事業として、その技術を開発するための研究開発に取り組む。

　同社はこれらの知見と、人工衛星「ELSA（エルサ）-d」で実証中の宇宙空間で対象物の近くで作業する「ランデブ・近傍運用（RPO）」の技術などを生かし、人工衛星の寿命延長やデブリ除去などの衛星軌道上でのサービスを実現したい考えだ。