[ショールーム探訪vol.6]アーク溶接だけじゃない!【前編】/ダイヘン「六甲事業所」
ロボット事業の拠点は島の上
ダイヘンのロボット事業の拠点は兵庫県のとある島にある。兵庫県の島と言えばどこを思い浮かべるだろうか。おそらく多くの読者の脳裏に淡路島がよぎったことだろう。しかし、兵庫県の島はそれだけではない。同社は、神戸市東灘区にある人工島の六甲アイランドに六甲事業所を構える。
六甲アイランドの敷地面積は5.8㎢で、日本国内では関西国際空港、中部国際空港、お台場に次ぐ4番目の広さの人工島だ。神戸市内からは神戸新交通の六甲アイランド線で行ける。神戸新交通六甲アイランド線は地域住民に「六甲ライナー」の愛称で親しまれている。東京の新橋駅と豊洲駅を結ぶ鉄道「ゆりかもめ」のようにゴム製のタイヤを装着し、自動運転で走行する。六甲事業所の最寄り駅は六甲ライナーのアイランド北口駅だ。
安全用キャップはコラボモデル!?
アイランド北口駅を出て穏やかな雰囲気が漂う遊歩道を抜けた後、東西にかかる大通りを西に進むと、左手にダイヘンの六甲事業所が見えた。
今回六甲事業所をアテンドしてくれたのは、FAロボット事業部の広報を担う柳川剛三企画課長だ。案内された応接室に入ると既に安全用キャップが用意されていた。前面が明るい赤色でつばの部分がこれまた鮮やかな青色と、安全用キャップらしからぬ色使いだ。キャップにプリントされたロゴマークは、Jリーグのサッカークラブ「セレッソ大阪」のものだった。記者はサッカーに疎いため、ロゴマークをぱっと見ただけでは恥ずかしながら分からなかった。
柳川課長にセレッソ大阪とどのような関係があるのか尋ねてみると「わが社はセレッソ大阪とプラチナスポンサー契約を結んでいる。選手へのインタビューで設置される背景パネルなどにわが社のロゴマークが載っている」と教えてくれた。
セレッソ大阪は年に数回「ダイヘンサポーティングマッチ」と銘打った試合をしており、過去にその特別企画でダイヘンのロボットを操作してボールをシュートするサッカーゲームをファンに体験してもらったことがある。一見ロボットとのつながりが薄い分野からも、知名度の向上を目指す。