[特集 2023国際ロボット展vol.1]ロボットはインフラに
数千万人規模で減る働き手
15~64歳の生産年齢人口が減り続けている。1995年に8716万人だった同年齢層は、2020年には7509万人となった。1000万人以上の減少だ。推計では25年には7170万人、30年には6875万人、40年には5978万人、50年には5275万人と、今後も右肩下がりが続く。
総務省「労働力調査」を見ると、高齢者の再雇用や女性活躍などでしのいできたため、日本全体の就業者数はまだあまり減っていない。しかし今後、高齢者の完全引退が増え、総就業者数も減っていく見通しだ。
製造業では人手不足が事業に影響を及ぼし始めている。2023年版「ものづくり白書」では、三菱UFJリサーチ&コンサルティングのアンケート調査を元に「事業に影響を及ぼす社会情勢の変化」をまとめている。
22年度調査では「人手不足」が事業に影響を及ぼすと回答した比率は、前年度比6.6ポイント増の56.3%となった。この比率は全体の中で5番目に高く、中国のロックダウンや部素材不足、為替変動、物流コストの上昇などを上回る。