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2024.06.28

[直前特集RTJ2024 vol.7]導入ハードル下げる提案多く/マシンテンディング

製造業では広範にわたり自動化が進むが、金属加工業では産業用ロボットや協働ロボットを使用して、被加工材(ワーク)を機械に積み降ろすマシンテンディングが一つのトレンドだ。ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2024には工作機械メーカーも出展し、主にマシンテンディングの提案に力を入れる。従来は人手に頼る工程だけに、自動化、ロボット化へのシフトは容易には進まない。導入を難しく感じるユーザーに、いかに簡単で有意義かを強く訴求する必要がある。

工作機械との親和性高く

 オークマ(D-04)は、5軸マシニングセンタ(MC)「MU-500VⅢ」と移動式協働ロボット「OMR20」の組み合わせ、「MULTUS(マルタス)B250Ⅱ ARMROID(アームロイド)」を展示し、誰でも簡単に使える自動化システムを提案する。OMR20は必要な時に手軽に加工機を自動化できる移動式協働ロボットで、最短10分で新規ワークの自動化を立ち上げられ、生産の状況に合わせてフレキシブルに自動化できる。MULTUS B250ⅡARMROIDは、複合加工機に内蔵した多関節ロボットで、ワーク脱着から機内清掃まで加工前後の作業もサポートする。
 両ロボットともプログラム作成が容易だ。専門スキルのない加工オペレーターでも、操作画面に表示されるガイダンスに沿って作業するだけでプログラムが作成できるため、導入時の立ち上げや導入後の対象ワークの変更がシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)なしで完結する。

  • オークマは5軸MC「MU-500VⅢ」と移動式協働ロボット「OMR20」の組み合わせを出展

  • 複合加工機に多関節ロボットを内蔵したMULTUS B250ⅡARMROIDも出展

 シチズンマシナリー(長野県御代田町、伊奈秀雄社長、D-23)は、顧客の工場の自動化・省力化のニーズに応えるソリューション「FA Friendly(フレンドリー)」の最新2機種を出展する。「シチズンロボットシステム サイドエントリータイプ」は、自動旋盤で加工したワークを多関節ロボットでアンローディングし、簡易洗浄、エアブロー後に計測し、ストッカーパレットへ収納するシステム。「同 オンカートタイプ」は、自動旋盤のコンベヤーから搬出されるワークを特殊シュートで姿勢を修整、ピッキングし、簡易洗浄、エアブローを行い、パレットへ収納するシステム。
 これまで蓄積してきた自動化のノウハウをFAフレンドリーと融合させ、ワーク搬出・収納・計測など生産現場の課題解消を目指したFA化に最適な製品を提案し、自動旋盤の“自動”領域を前後工程まで拡張させる。

  • シチズンマシナリーは「FA Friendly」の最新2機種を出展する。サイドエントリータイプ(イメージ)

  • オンカートタイプ(イメージ)

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