[国際物流総合展2024 vol.1]全体の統合制御をデジタルで簡単に/ダイフク、IHI物流産業システム、Mujin、伊東電機、YE DIGITAL
東ホール全館で開催
2030年までに「完全自動化」を
また、最新機器として搬送や仕分けを自動化するAGV「ソーティング・トランスファー・ロボット(SOTR)」シリーズを紹介した。
可搬質量1000kgで荷役台(パレット)ごと搬送する「SOTR-L」、20kgまでのケースやコンテナを運ぶ「SOTR-M」、物を1個単位で仕分け搬送する「SOTR-S」の3種類。これらを組み合わせて、物流現場で扱いが多い「パレット」「ケース」「ピース」の全てに対応する。
担当者は「ケースやピースの搬送はコンベヤーを使うケースも多いが、AGVに置き換えることでより柔軟に運用できる。全体最適のために、統合制御の技術とそれを実現するハードウエアの開発に注力したい」と話す。
統合制御システムを来年発売へ
マテハン機器メーカーで物流システムのインテグレーターでもあるIHI物流産業システム(東京都江東区、川田基浩社長)は、統合制御システム「L-Sync(エルシンク)」を初披露した。
エルシンクは、物流現場のロボットや自動倉庫、自律搬送ロボット(AMR)、搬送機器などの自動化機器を、メーカーに関わらず効率的に統合制御できるシステム。後付けもできる仕様で、来年の発売を目指して実証実験を重ねているという。
会場では、複数メーカーのAMRをはじめ、自社製の自動化機器などを統合制御するデモンストレーションを披露し、来場者の興味を引いていた。
今村壮壱総務グループ長は「今回展ではハードだけでなくソフトの提案に力を入れた。物流現場で困っている来場者からの関心は高いと実感できた」と話す。