生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2025.01.22

25年の受注額見通しは8700億円、ロボット関連3団体が新年賀詞交歓会を開催

日本ロボット工業会(会長・橋本康彦川崎重工業社長兼最高経営責任者)、製造科学技術センター(理事長・加賀邦彦三菱電機代表執行役・専務執行役)、日本ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会、会長・久保田和雄三明機工社長)の3団体は1月10日、都内ホテルで「2025年ロボット関連3団体新年賀詞交歓会」を開催した。3団体を代表して日本ロボット工業会の橋本会長が登壇し、今年の産業用ロボットについて「受注額は対前年比4.8%増の8700億円を期待するとともに、生産額は同6.1%増の8300億円と見通す」と発表した。

ロボットは人手不足の切り札

「2025年の受注額は前年比4.8%増の8700億円」との見通しを話す日本ロボット工業会の橋本康彦会長

 ロボット関連3団体は1月10日、合同で「新年賀詞交歓会」を開催した。各団体の関係者が多数集まり、新年のあいさつを交わしあった。

 会の冒頭では3団体を代表して日本ロボット工業会の橋本会長が登壇し、昨年の産業用ロボットの受注額は対前年比1.6%減の約8300億円、生産額は同12.3%減の7820億円となったことを報告。今年は米国の通商政策の不透明感や米中摩擦再燃などの懸念はあるものの、人工知能向けの大規模投資や根強い自動化投資需要をベースに「受注額は同4.8%増の8700億円、生産額は同6.1%増の8300億円」との見通しを発表した。

「自動化への動きは止まらない」と話す経済産業省の伊吹英明製造産業局長

 続いて来賓として経済産業省の伊吹英明製造産業局長が登壇し、「長い目で見れば自動化や自律化への動きは止まることはなく、中期的に続いていく。その中で日本のロボット産業が勝てるよう、一緒に注力していきたい。どの業界も人手不足に困っており、ロボットはその切り札」とロボット業界への期待を述べた。

SIer協会の久保田和雄会長はやけどのためマスクをしたまま登壇し「元旦にステーキを焼こうと思ったら自分を焼いてしまった」との発言で笑いを誘った

 乾杯の発声はSIer協会の久保田会長が担当。乾杯に先立つあいさつでは「製造業の復活なくしてわが国の明るい未来はあり得ない。次の世代に輝かしい日本を引き継ぐためにも、SIer協会はロボットのメーカーとユーザーを結ぶ架け橋として、全力で自動化とロボット利活用の推進にまい進する」との抱負を語った。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

TOP