設立1年で会員数200社超に!学生向けの取り組みなど本格化/FA・ロボットシステムインテグレータ協会
会員数が200社超に
SIer協会は4月19日、都内で事業成果報告会を開催し、久保田会長が昨年度の活動実績や今年度の計画を発表した。
久保田会長がまず報告したのが、会員数の大幅な増加だ。
同協会の設立は昨年の7月。設立時の目標会員数100社に対し、実際には正会員123社・協力会員21社の計144社で発足した。その後も会員は増え続け、昨年末には正会員・協力会員合わせて180社を超えた。日本ロボット工業会による最終承認待ちの企業もあるが、それらも含めれば会員数は207社となる。
「協会設立後、講演会などに呼ばれることが増えたが、どこでもロボットSIerに対する関心は高く、『SIer業界に参入したい』という専用機メーカーなども多い」と久保田会長は語る。
統計、検定、国際交流など新たな取り組み続々と
今年度特に力を入れる取り組みは7つ。一つ目がロボットのシステムインテグレーションに関する統計調査を開始すること。
「ロボットシステムの価格はロボット本体の何倍にもなると言われるが、これまでシステムインテグレーションに関する統計はなかった。これが始まれば、日本で初めての統計となる」(久保田会長)。
高校生・高等専門学校生を対象とするロボットアイデアコンテストを実施したり、大学1~2年生を対象にしたイベントに出展するなど、学生に対するアピールにも注力する。
「ロボットに対する学生の関心は高いが、SIerという仕事があることを知らなければ、就職先を検討する際の候補にも入らない。まずはSIerという仕事を知ってもらい、会員各社の採用活動の支援につながれば」と久保田会長は言う。
海外のSIer団体との交流も開始する。タイでは日本より1年先にSIerの団体が発足した。そこで、今年の6月後半にタイのバンコクで開かれる展示会「マニュファクチャリングエキスポ2019」に合わせ、視察ツアーを実施。現地SIerなどを訪問する予定だ。
加えて、各会員の得意分野、対応可能業務などを検索できるネットワークシステムの運用を始める。「これは会員間で使うシステム。大きな案件ではSIer同士でアライアンス(連合)を組んで仕事に当たることも多いため、最適な協力会社を探せるこのシステムの意義は大きい」と久保田会長は言う。
その他、SIerの技術者を対象とする検定制度など、さまざまな取り組みを新たに始める方針だ。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)