生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

会場速報

REAL TIME REPORTING

協働ロボットがかんばんを挿入/デンソーウェーブ

デンソーウェーブ(C01)のブースでは、製造現場で広く使われる「通い箱」に「かんばん」と呼ばれる商品管理カードを挿入するデモが見学できる。特許出願中のロボットハンドを搭載しており、通い箱の搬送からかんばんの差し替え、上ふたの設置までの幅広い作業を1台の協働ロボット「COBOTTA PRO(コボッタプロ)」が担う。担当者は「出荷作業の自動化はまだまだ進んでいない。こうした分野にも自動化提案のアプローチをかけたいと考え、今回のデモを展示した」と話す。

自動車部品の自動検査を簡単に/SSI

SSI(C28)は、台湾テックマンロボット製協働ロボットを使い、部品の自動検査デモシステムを構築した。部品が適切に組み立てられているかと、表面きずの有無を検査できる。竹内千洋常務執行役員は「ロボットにカメラと人工知能(AI)が標準搭載されているためシステムを簡単に構築できる。自動車業界の来場者などに提案したい」と語る。またブースでは協働ロボットのティーチング体験も実施する。

0.02mmの高い精度でロボットの手先を制御/チトセロボティクス

チトセロボティクス(E09)は、産業用ロボットの動作制御ソフトウエア「クルーボ」を展示した。クルーボはロボットとビジョンセンサーを併用する際に求められる調整作業(キャリブレーション)が必要なく、0.02mmの高い精度でロボットの手先を制御できる。ブースでは協働ロボットの先端に取り付けた棒を、直径の近い筒に差し込むデモを披露した。

低所から高所までの広い範囲で活躍/岐阜機械商事

岐阜機械商事(E18)は、電動昇降機に協働ロボットを取り付けたロボット台車「キャリスター・ロボ(ミニ)」を展示した。台車に載せることで自由に移動ができ、昇降機能を使えば、低所から高所までの広い範囲にロボットハンドが届く。また、カメラを標準搭載する協働ロボットを採用しており、簡単に操作できる。

工具管理の自動化ソリューションを展示/DMG森精機

DMG森精機(C02)は協働ロボットと自律走行型搬送ロボット(AMR)を組み合わせた自動化システム「WH-AMR 10」を使った工具管理の自動化ソリューションを展示している。ドイツのハイマー製のツールプリセッター(工具測定機)で測定した工具を、WH-AMR 10が工作機械に見立てたパネルまで自動搬送するデモを実施している。

産業用ロボット体験ゾーンで夏祭り気分

まるで夏祭りのような雰囲気の産業用ロボット体験ゾーンには、射的やクレーンゲームなど8種類の体験コーナーが設置されている。記者は「習字ロボット」の体験をした。筆ペンが取り付けられたロボットアームを動かすと、自分の動きに追従するようにロボットが動く。その独特の感覚がなんとも面白い。そしてロボットが自分の筆跡を再現する様子を見ていると、純粋に「ロボットってすごい!」と感じられた。ブース担当者は「ロボットを身近に感じられるまたとないチャンス。ぜひ子どもたちにも体験してもらいたい」と語る。展示会を回る合間に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがだろうか。

「私、スムーズになりました」/芝浦機械

芝浦機械(D10)は双腕の協働ロボット「RIDRS(ライダース)シリーズ」を出展している。そのうち、ヒト型のRIDRS-Hは人間でいう腰のあたりにも関節を持ち、前かがみの姿勢を取れる。片腕7軸ずつの14軸と腰の2軸を合わせ、全16軸の自由度を持つ。最新型は以前よりも動作をスムーズにした。それにより、作業工程の一連の動作にかかる時間(タクトタイム)を最大30%程度短縮できた。

非接触で距離と形状を把握/Thinker

大阪大学発のスタートアップ企業のThinker(シンカー、E74)はロボットハンド向けの「近接覚センサーTK-01」などを展示する。赤外線センサーと人工知能(AI)が、対象物との距離や形状の情報を非接触で把握する。ブースでは近接覚センサーTK-01を搭載したロボットハンドを使い、ばら積みピッキングのデモも実施している(=動画)。

安全柵不要の走行軸でリーチ拡大/ユニバーサルロボット

ユニバーサルロボット(C13)は、ブース内に8つのデモシステムを配置した。走行軸を同社の協働ロボットと組み合わせたデモシステムは特に注目を集めている。 吉岡孝朗シニアマーケティングマネージャーは「接触を検知して停止する機能を持つ世界初(同社調べ)の走行軸をデモシステムに採用した。協働ロボットと走行軸のどちらかが停止するともう一方も停止するようにしており、安全柵を置かずに使えるため省スペースを実現できる」と話す。

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