【活躍する説明員】「掛け合い」で製品の魅力を伝える/テクロック
精密測定機器メーカーのテクロック(E62)のブースで進行係と軽妙な掛け合いを見せるのは、営業本部国内営業部西部営業所の橋本祥吾所長(=写真中央)だ。普段は営業担当として自社製品の販売活動に取り組む。橋本所長は「製品の魅力を一方的に話すのではなく、お客さまに伝わりやすいように『掛け合い』のスタイルにした」と話す。
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精密測定機器メーカーのテクロック(E62)のブースで進行係と軽妙な掛け合いを見せるのは、営業本部国内営業部西部営業所の橋本祥吾所長(=写真中央)だ。普段は営業担当として自社製品の販売活動に取り組む。橋本所長は「製品の魅力を一方的に話すのではなく、お客さまに伝わりやすいように『掛け合い』のスタイルにした」と話す。
ヤマハ発動機(E39)はリニア搬送システム「LCMR200」を組み込んだ自動化システムを展示する。「リニア搬送システムを開発する企業が増えているが、ヤマハ発動機はこの分野のパイオニアで、国内ナンバーワンのシェアを持つ。豊富な実績に裏打ちされた信頼性も強みの一つ」(ロボティクス事業部営業企画担当者)。
最大級のブースを構えるファナック(E55)は、多数のロボットシステムを展示したが、中でもロボットによる切削加工システムは大きな注目を集めている。ロボットアームの先端に回転工具を搭載し、ロボットで切削加工する。「ファナックの高剛性ロボットならこの方式でも精度を出せる。ぜひ実加工を見に来てほしい」とロボット研究開発統括本部長の安倍健一郎常務執行役員は話す。
ユニバーサルロボット(C13)は、ブース内に8つのデモシステムを配置した。走行軸を同社の協働ロボットと組み合わせたデモシステムは特に注目を集めている。 吉岡孝朗シニアマーケティングマネージャーは「接触を検知して停止する機能を持つ世界初(同社調べ)の走行軸をデモシステムに採用した。協働ロボットと走行軸のどちらかが停止するともう一方も停止するようにしており、安全柵を置かずに使えるため省スペースを実現できる」と話す。
京セラ(D61)は、ばら積み光沢金属部品の搬送などの自動化システムを展示している。ロボティクス事業部の秋山卓也事業開発チーム責任者は「光沢のある部品は認識が難しいが、3Dビジョンセンサーと人工知能(AI)を使うことで、部品の姿勢や向きを正確に認識できる」と話す。会場では光沢のある部品の向きをそろえて次工程に搬送するデモを見られる。
他にも、ばら積みされた薄物部品を認識してピッキングする自動化システムや、モーターの向きを正しく認識してピッキングし、仕切り板のあるトレイに搬送する自動化システムも見られる。
シュンク・ジャパン(D19)は、空圧グリッパーなど多数の新製品を展示した。「フィンガー・クイック・チェンジ・システム BSWS-R」は、グリッパーの爪を自動で交換できる。爪を外す際はスライド動作を、新たに付ける際は差し込む動作をロボットがすることで、簡単に爪を付け替えられる。星野泰宏社長は「グリッパーごと自動交換するシステムに比べ、爪だけを複数用意すればいいため、省スペースでコストも抑えられる。他にも電気自動車(EV)の製造工程の自動化に特化した新製品なども開発しており、幅広い自動化ソリューションを提案したい」と語る。
ダイドー(D40)は、自律走行型搬送ロボット(AMR)「YOUIBOT(ユーアイボット)」に、協働ロボット「COBOTTA Pro(コボッタプロ)」を組み合わせ、工程間搬送の自動化を提案した。協働ロボットの先端にカメラを搭載しており、撮像したデータを基にピッキングなどの動作に補正をかけられる。営業本部営業推進部企画室の三橋愛莉花室長は「ユーアイボットはトップクラスの速度を誇るAMRで、生産性を高められる。引き合いは非常に多く実績もある」と話す。同じデモシステムを同社のロボット実験工場「オートマチックファクトリー」にも常設展示する。
メックマインド(C3)は、ビジョンセンサーの新製品「Mech-Eye NANO ULTRA(メックアイ・ナノ・ウルトラ)」を展示した。本体の幅が100mm、質量が700gと小型で軽量なため、可搬質量の小さい協働ロボットへの搭載に向く。 営業部の泉悠和営業マネージャーは「解像度が高いのも特徴。自動溶接などのニーズに応えるべく開発した」と話す。また広い視野と高精度を両立した「メックアイLSR XL」も初披露した。
FNS(E41)は、旋盤やマシニングセンタ(MC)などの既存の設備に直接接続できる可搬式台車ロボットシステム「RD510」を展示する。台座の底面に装着されたセンサーが自動で床面の凹凸を測定するため、位置の補正なしにどんな場所でも使用できる。見島史郎会長(=写真)は「RD510は中小企業の製造現場に向いている装置。お昼休みなど作業員のいない時間にだけすぐに稼働させることも可能だ。展示を通してロボットの位置決めの重要性を知ってもらえたら」と語る。
Mujin(ムジン、E02)はパレット(荷役台)保管式の立体自動倉庫を国内初披露した。シャトルの台数や入出庫口の数を調整することで、最適な入出庫能力を確保できる。ロボットアームや無人搬送車(AGV)と併せ、同社のコントローラー「Mujinコントローラ」でまとめて制御できる。その他、ロボットアームによる通い箱の積み付けでは、新たに2色コンテナに対応するなど、工場物流の自動化提案を一層強化した。