やわらかいハンドで通い箱をつかむ/ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズ
ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズ(D59)は、ゴム人工筋肉を利用したやわらかいロボットハンドを展示する。さまざまな形状の把持対象物(ワーク)の把持はもちろん、通い箱の片側をつかんだり、押したりできる。1つのハンドで複数種類のワークを扱える点をアピールした。 「通い箱の把持が特に注目を集めている。来場者から自動化のイメージが湧きやすいとの声をもらうことが多い」と音山哲ー最高経営責任者は語る。
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ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズ(D59)は、ゴム人工筋肉を利用したやわらかいロボットハンドを展示する。さまざまな形状の把持対象物(ワーク)の把持はもちろん、通い箱の片側をつかんだり、押したりできる。1つのハンドで複数種類のワークを扱える点をアピールした。 「通い箱の把持が特に注目を集めている。来場者から自動化のイメージが湧きやすいとの声をもらうことが多い」と音山哲ー最高経営責任者は語る。
中国のロボットメーカーROKAE(ロッケー)の日本法人、ROKAE精機(C50)は、協働ロボットのティーチングデモとして、書道家を招いての書道パフォーマンスを披露する。動画内の書道家がティーチングしながら書いた文字と協働ロボットが再現した文字を見比べても、違いがほとんどわからない。王少飛(オウ・ショウヒ)社長は「美術的な表現を通して、繊細な動きの再現性の高さをアピールしたい」と意気込む。使用している協働ロボット「CMRシリーズ」はアーム内に配線などを配置した構造で非常にコンパクトな設計。コストパフォーマンスも高い。
田口鉄工所は(E37)は、協働ロボットとワークストッカーのパッケージシステムを展示した。通常はアンカーで固定する協働ロボットを固定せずに使用できるため、柔軟に設置場所や役割を変更できる。また「ランドマーク」と呼ばれる認識用マークを、標準搭載されたビジョンセンサーが読み取ることで、協働ロボットとワークストッカーの位置関係を把握してアームの動きを自動補正するため、細かな位置調整の作業は不要だ。
会期1日目の基調講演「ロボットが現場を変える」の2本目では、Mujin(ムジン、E02)の滝野一征最高経営責任者(CEO)が登壇し、「ソフトウェア次第で自動化設備能力が数倍変わる時代到来 知能統合プラットフォームが実現した次世代DX工場/倉庫」をテーマに講演した。滝野CEOは「今後の自動化システムには、ワーク(対象物)の切り替えの簡単さ、短納期、低コスト、拡張性の4つの要素が重要になる」と訴え、工場物流の自動化事例やデジタルツインを活用したシステム導入サポートなどについて語った。
ヤマザキマザック(D01)は、協働ロボットセル「Ez LOADER(イージーローダー) 30」を組み合わせた自動化システムを展示している。工程集約が可能な複合加工機「INTEGREX(インテグレックス) i-200H S」と組み合わせ、多品種少量生産向けの自動化ソリューションを提案する。ハンドチェンジャーも搭載しており、径違いの2種類の被加工物(ワーク)の脱着からチャックの爪の交換までを1台の協働ロボットが担う。
東陽(E23)はデンソーウェーブの人協働ロボット「コボッタプロ」を展示した。最大の特徴は動作スピードで、作業者が近くにいない時は高速で稼働でき、ツール・センター・ポイント(TCP)の速度は最大で毎秒2500mmを誇る。また、プログラミングやティーチング(動作を覚えさせること)も簡単で、段取り替えもしやすい。
中村留精密工業(D50)は、作業者の負担を減らす「ロボット+ストッカーシステム」を、1スピンドル1タレットの複合精密CNC旋盤「SC-200ⅡL」に搭載して出展する。工作機械に設置することで、素材のロードから完成品のアンロード、パレタイジング、さらにツールの交換まで自動化できる。同社のストッカー「箱兵衛」を活用し、回収された完成品のパレタイジングまでのデモを披露する。
シュンク・ジャパン(D19)は、空圧グリッパーなど多数の新製品を展示した。「フィンガー・クイック・チェンジ・システム BSWS-R」は、グリッパーの爪を自動で交換できる。爪を外す際はスライド動作を、新たに付ける際は差し込む動作をロボットがすることで、簡単に爪を付け替えられる。星野泰宏社長は「グリッパーごと自動交換するシステムに比べ、爪だけを複数用意すればいいため、省スペースでコストも抑えられる。他にも電気自動車(EV)の製造工程の自動化に特化した新製品なども開発しており、幅広い自動化ソリューションを提案したい」と語る。
イマオコーポレーション(D07)は、協働ロボット用のメカ式ツールチェンジャー「SMARTSHIFT(スマートシフト) ロボットシステム」を展示している。
ダイドー(D40)は、自律走行型搬送ロボット(AMR)「YOUIBOT(ユーアイボット)」に、協働ロボット「COBOTTA Pro(コボッタプロ)」を組み合わせ、工程間搬送の自動化を提案した。協働ロボットの先端にカメラを搭載しており、撮像したデータを基にピッキングなどの動作に補正をかけられる。営業本部営業推進部企画室の三橋愛莉花室長は「ユーアイボットはトップクラスの速度を誇るAMRで、生産性を高められる。引き合いは非常に多く実績もある」と話す。同じデモシステムを同社のロボット実験工場「オートマチックファクトリー」にも常設展示する。