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2019.07.22

イベント

物流ロボセミナー開き、AGVなど提案/協栄産業

情報通信技術(ICT)に強みを持ち、各種ロボットも扱うエレクトロニクス商社の協栄産業は6月6日、東京都大田区の同社東京流通センターで物流倉庫や工場向けに「KYOEI物流ロボットソリューションセミナー in 東京」を開いた。午前と午後に一度ずつ開催。物流業界のロボットへの関心の高さを反映し、物流企業や製造企業を中心に合計100人以上が座学や見学に参加した。

投資回収が非常に速い

セミナーには合計100人以上が参加

 同セミナーの共催はギークプラス日本法人(千葉県印西市、佐藤智裕社長)。協栄産業が扱うギークプラスの搬送ロボット「EVEシリーズ」について佐藤社長が具体的な事例を交え、導入のメリットを訴求した。
 EVEシリーズは、物流倉庫の棚や、工場の部材・製品を搬送するロボット。参加者は実演会場で稼働する様子を熱心に見つめ、説明員に細かな質問をして性能や使い勝手を確かめる姿も多かった。

ギークプラスのAGV「EVEシリーズ」

 ギークプラスは中国に本社を構える2015年創業のロボットメーカー。棚の無人搬送や仕分け作業のシステムを、独自のロボットを使い構築し、ソリューションとして提案する。棚の下に入り持ち上げて移動させられる無人搬送車(AGV)「EVEシリーズ」は、サイズなどが異なる5製品をラインアップする。

 ギークプラスの佐藤社長は、作業者の歩行時間を大幅に減らせるメリットなどを説明し、「作業時間を70~80%削減するシステムを構築できる」と話す。中国をはじめ日本市場も含めた多数の導入事例を示しながら、「設備全体を入れ替える大がかりな投資でなく、段階的に投資して少しづつ導入していける」とメリットを指摘し、「投資回収が非常に速く、平均で3年程度での回収が可能」と強調した。

棚を搬送する「EVEシリーズ」

追従運搬ロボットやマッスルスーツも

 同じく協栄産業が扱う、人の後を追従するDoog(ドーグ、茨城県つくば市、大島章社長)の追従運搬ロボット「サウザー」も実際に稼働させ、参加者の注目を集めた。また、東京理科大学発のベンチャー企業イノフィス(東京都新宿区、古川尚史社長)の「腰補助用マッスルスーツ」も紹介。実際に装着して力仕事が楽になることを多数の参加者が体験した。

  • ドーグの追従運搬ロボット「サウザー」

  • イノフィスの「腰補助用マッスルスーツ」を体験する参加者

物流業界の付加価値をより一層上げる

 協栄産業の萩谷昌弘常務は同社の搬送ソリューション事業の取り組みを説明し、「物流業界には今までにない変革の波が来ている。今こそ物流業界の付加価値をより一層上げなければならない時期。協栄産業は社員の40%がエンジニアの技術専門商社であり、顧客のニーズとロボットメーカーの提供するソリューションを結びつけるだけでなく、システム構築や保守メンテナンスも担うシステムインテグレーター」と強調した。

――終わり

(ロボットダイジェスト編集部 芳賀崇)

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