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2021.06.07

爪作りに3Dプリンター! コストとリードタイム削減【前編】/Markforged

米国の3DプリンターメーカーのMarkforged(マークフォージド)はロボットユーザーやシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)に向け、自社製の3Dプリンターを使ったロボットハンドの爪の製作を提案する。爪は従来、切削加工で製造するケースが多かったが、3Dプリンターによる積層造形に置き換えるとどういうメリットがあるのか? 日本法人の奥野仁孝アプリケーションエンジニアは「トータルコストや製造リードタイムを大幅に削減できる」と述べる。

出荷実績は1万2000台以上

Markforgedの会社紹介動画

 マークフォージドは米国ボストンに本社を置く3Dプリンターメーカー。マサチューセッツ工科大学出身で、カーボンファイバーの技術者のグレッグ・マーク会長が2013年に設立したベンチャー企業だ。
 長繊維のカーボンファイバーを組み込んで積層造形できる3Dプリンターなど、世界初の革新的な製品を開発し、市場投入している。
 創業から約8年で、すでに1万2000台以上の3Dプリンターを出荷した。納入先は世界73カ国にわたり、その業種も航空宇宙や自動車、金属加工、政府機関、教育機関、ITなどと幅広い。
 グローバルの社員数は約250人で、昨年には日本法人も設立した。

主要な製品ラインアップ

 マークフォージドの3Dプリンターは大きく分けて、①デスクトップ②インダストリアル③メタル――の3種類がある。

 ①のデスクトップは卓上の樹脂用3Dプリンターで、短繊維のカーボンファイバーを混合した独自のナイロン樹脂材料「Onyx(オニキス)」の積層造形などが可能。長繊維のカーボンファイバーを組み込んで積層造形できる主力製品「Mark Two(マークツー)」もラインアップする。
 ②のインダストリアルは産業用途に適した樹脂用3Dプリンター。「X3」「X5」「X7」の3種類のグレードをそろえる。
 ③のメタルは、樹脂ではなく金属を積層造形するタイプの3Dプリンターだ。「原子拡散積層造形(ADAM)」と呼ばれる独自の方式を採用し、コストパフォーマンスや安全性などに優れた金属3Dプリンター「Metal(メタル)X」を18年に全世界で発売した。

 これらの製品群に加え、積層造形の各工程を遠隔で管理できるクラウドベースのソフトウエア「Eiger(アイガー)」も用意する。

  • 卓上の樹脂用3Dプリンターの主力製品「Mark Two」

  • 産業用途に適した樹脂用3Dプリンター「X7」

  • 金属用3Dプリンター「Metal X」

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