安川電機の売上高が過去最高。今年度も増収増益予想
同社は国際財務報告基準(IFRS)を採用しており、21年度の売上高に当たる売上収益は前年同期比22.9%増の4790億8200万円を記録。19年2月期の4746億円を上回り、過去最高となった。また、営業利益は同94.5%増の528億6000万円で増収増益だった。
小笠原浩会長兼社長は「21年度は、新型コロナウイルス禍からの正常化が全世界で進んだ。製造業全般では生産の高度化や自動化を目的にした設備投資に積極的で、特に電気自動車(EV)関連や半導体、電子業界で需要が拡大した。原材料費や物流コストは高騰するが、売上増加に伴う生産効率の向上などの改善効果や経費管理の徹底で利益も増大できた」と総括した。
セグメント別では、モーションコントロール事業の売上収益は2272億6000万円(前年同期比29.1%増)で営業利益は381億6100万円(同55.3%増)。ロボット事業の売上収益は1786億7000万円(同28.1%増)で営業利益は172億4800万円(同149.7%増)。システムエンジニアリング事業の売上収益は522億6500万円(同3.0%増)で営業利益は21億2600万円(同31億5700万円改善)と黒字回復した。
また、今年度の見通しは、売上収益が前期比9.6%増の5250億円、営業利益は同36.2%増の720億円と、さらなる増収増益の予想を立てた。
小笠原会長兼社長は「ウクライナ侵攻などの地政学リスクや半導体不足による生産制約など、不透明感はある。しかし、EV関連や半導体業界からのロボットの受注が、海外を中心に大幅に増えており、今後も需要は高水準で推移する」と説明した。
(ロボットダイジェスト編集部 西塚将喜)